▽「震災がれき受け入れ反対」はエゴか? 東日本大震災から1年。11日には、被災地ばかりでなく、国内各地や海外でも慰霊のイベント・集会があった。「復興の道はまだ遠いけれど、絆で乗り越えていこう」が共通した心構えのようだ。しかし、その絆を根底から揺さぶる事態がいま進行している。それは、震災がれきの受け入れ問題だ。 以前、私はこのコラムで「拒否すればすむのか」と書いた。放射能汚染の危険を理由に、受け入れに反対している人たちの態度が非科学的で感情的に思えたからだ。実際、原発事故で避難した人たちを中心にした受け入れ反対派に「地域エゴだ」などの批判が強まっている。しかし、最近「受け入れ反対にはどんな論理があるのだろう」と思って調べた結果、問題はもっと複雑で、現在のこの国の根本的な矛盾が表れていると思うようになった。 被災3県の震災がれきのうち、処分されたのはわずか6%。国は「みんなの力でがれき処理」を
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