「私が勤務していたブロイラー鶏専門の養鶏場では、一つの鶏舎に約4万~5万羽の鶏がいました。ブロイラーは肉用鶏なので、ケージ(鳥かご)飼いではなく、地面の上で『平飼い』で飼育されていました。 【写真】「明日殺されるのに…」獣医大の驚くべき実態、学生たちの苦悩 しかし、平らで広々とした場所で鶏が自由に歩き回っているわけではありません。窓がない『ウインドレス』と呼ばれる鶏舎の中で、1㎡あたり16~17羽の鶏がすし詰めにされていました。 どのぐらい密集しているかというと、常に満員電車の中にいるような状態です。鶏たちは生まれてから出荷されるまで、餌を食べるのも、寝るのも、ずっとその状態で過ごすのです」 そう語るのは、関東北部のブロイラー農場で働いていた梅田正孝さん(仮名)だ。 唐揚げ、焼き鳥、卵焼き、オムライスなど、私たちは毎日のように鶏肉や卵を使った料理を口にしている。 日本人の一人当たりの卵の年
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