以前、"日本のIT業界はなぜ重層的な階層構造をとっているのか"というエントリーを書いたら大きな反響を頂き、その反響の中で「本件は歴史を遡らなければ本当のことはわからん」というコメントをいくつか頂いた。おっしゃる通りと思いながらも、なかなか調べられずにいたのだが、最近読んだ本の中で日本の重層的な流通機構についての歴史的な経緯を紹介する一節があったので紹介したい。 『驕れる白人と闘うための日本近代史』という刺激的なタイトル。原著は松原久子さんによってドイツ語で執筆され、それが邦訳されたという珍しい本。欧米人の歴史観に対して疑問を呈し、彼らが常日頃疑問に感じる日本人の特性について、歴史的背景と共に解説するというのが本書の主旨だが、その中で重層的な流通機構についてふれられており、大変興味深い。 驕れる白人と闘うための日本近代史 (文春文庫) 作者: 松原久子,田中敏出版社/メーカー: 文藝春秋発売
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