札幌市選挙管理委員会の富田新一委員長(70)(札幌市南区)の自宅敷地に、参院選で民主党への投票を呼びかけるポスターが張られ、市民から市選管事務局に苦情が寄せられたことが8日、わかった。 公職選挙法に抵触しないが、富田委員長は同日、「妻がやったことだが、誤解を招く行為だった」として妻に事情を説明。妻がポスターを撤去した。 富田委員長は元民主党市議で、自宅敷地には参院選の公示前から「民主党広報板」が設置され、「選挙の公平性を疑う」との苦情が数件あったという。公示後には菅首相の写真と「投票は民主党」と書かれた2枚のポスターが張られ、どちらにも「比例区は民主党」と記載されていた。 政治や選挙に関して公正さが求められる選管委員は、公職選挙法で選挙運動が禁止されている。市選管事務局によると、今回のポスターは民主党が政治活動用として総務省に届け出たもので、自宅に張っただけでは選挙運動にはあたらないという