外山 美樹先生 筑波大学大学院人間系准教授 とやま・みき●筑波大学大学院博士課程心理学研究科中退。心理学博士。主な専門領域は教育心理学。教室環境(友人関係、教師との関係、教室環境など)が子どもの動機づけに及ぼす影響や自己認知について研究している。著書に『行動を起こし、持続する力』(新曜社)、『やさしい発達と学習』(共著、有斐閣)、『現代のエスプリ ポジティブ心理学の展開』(共著、ぎょうせい)他。 【要旨】 小学校高学年から中学校への移行期は子どもたちの身体的・精神的に不安定な時期にあたり、学習面や生活面といった大きな環境の変化が加わって、不登校やいじめ、意欲の低下など「中1ギャップ」と呼ばれる様々な問題が生じる。子どもの学習のモチベーションを保つため、以下の方法が考えられる。 1.自己有能感をもたせる ・成功体験を多く積ませること ・たくさん褒めること ・適度に期待すること 2.自己調整力