蚕室で雄だけの蚕「プラチナボーイ」に桑の葉を与える呉服店「銀座もとじ」の泉二弘明社長(左)=茨城県常陸大宮市で、宮間俊樹撮影 「わーっ、動いてる。食いついてますねー」。5月22日、茨城県常陸大宮市の養蚕農家を8人の男女が訪ねた。約100平方メートルの薄暗い蚕室に入り、蚕「プラチナボーイ」に餌の桑の葉を与えた。蚕は家畜化された昆虫で、「匹」ではなく「頭」と数える。体長約3センチのプラチナボーイ約7万5000頭が葉の上を元気よく動き回る姿を見て、歓声を上げた。 「『いい糸を吐いて』と願ってくださいね」。東京・銀座の呉服店「銀座もとじ」社長の泉二弘明(もとじこうめい)さん(66)が、8人に声をかけた。 この記事は有料記事です。 残り621文字(全文860文字)