名所旧跡や大きな駅、そのほか目印になるような有名な場所のそばで、一生懸命スマートフォンを操作している人がいたら、それは「Ingress(イングレス)」をプレーしているのかもしれない。スマホアプリの地図の上で、二つの勢力に分かれて陣地を取り合うゲームだ。日本は世界でも有数のイングレスが盛んな国で、東京・京都のほか、東日本大震災の被災地などで数々のイベントが開かれている。そのイングレスを開発したグーグル副社長で、同社の社内ベンチャー「ナイアンティック・ラボ」創業者ジョン・ハンケさんが来日し、朝日新聞のインタビューに応じた。 「気持ちよく晴れた日に、息子がパソコンの前に張り付いてゲームをしていた。こんなにいい天気なのに、家にいる場合じゃないだろう。息子のような人たちを外に連れ出すにはどうしたらいいか。それがイングレスを思いついたきっかけです」と、ハンケさんはいう。 もともとハンケさんは、パソコン