ワニ(クンビーラ)に乗ったガンガー女神。国立博物館 (ニューデリー)蔵 ガンジス崇拝(ガンジスすうはい)は、ガンジス川に対する崇拝。 インド北部を流れるガンジス川(現地ではガンガーと呼ぶ)は、川そのものが神格化され「母なるガンガー様」(Gangamataji)と呼ばれている[1]。ガンガーを流れる水は「聖なる水」とされ、沐浴すればすべての罪を清め、死後の遺灰をガンガーに流せば輪廻からの解脱が得られると信じられている[2]。ガンガー流域には多くの聖地が存在し、たくさんの巡礼が聖地を訪れガンガーの流れの中で沐浴している。 概要[編集] バラモン教を信仰する遊牧民族であったアーリア人は、紀元前2000年頃北西インドに侵入した後、半農半牧の生活に移行し、徐々に東に領土を広げながら紀元前8-5世紀にガンガー中流域まで進出してきた[3]。それ以来ガンガー流域の平原は豊かな農業と牧畜による生産力に支えら