僕たちの思い違いをしている『恋空』携帯小説として爆発的な人気を誇った『恋空』。多くの人々が批評を書いていたが、たいがいの場合は、そのストーリーにおけるリアリティの無さにたいする突っ込みだったように思う。たとえば、「レイプシーン」であったり「妊娠シーン」におけるリアリティの無さ。確かにそれらのシーンにリアリティはない。僕が携帯電話で確認した限りではレイプシーンは1pにも及ばなかったからだ。しかし、僕は実際に読んで勘違いしていると思ったのは、おそらくこれらの読者にとって、「レイプシーン」がリアリティのあるものとしてあると到底思えなかった。僕ですら、「レイプ」というものがどれだけリアリティがあるものかは分からない。それは、ファイナルファンタジーにおいて登場人物が死ぬくらいの「リアリティ」しかない。にも、関わらずそれらは支持された。問題は、おそらく「レイプ」やら「妊娠」というところにあるのではない