『宮崎駿 夢と呪いの創造力』の著者で、映画評論家・批評家の南波克行は、宮﨑駿によるスタジオジブリ最新作『君たちはどう生きるか』をどう見たのか? 宮﨑が手掛けた過去作品を振り返りながら、“ほぼネタバレなし”で考察する。 【写真つきの記事を読む】 ■永遠に開かれているべき作品 宮﨑駿監督82歳の最新作、『君たちはどう生きるか』は周知の通り、映画史上前例のない公開を迎えた。封切りのその瞬間まで、内容からスタッフ、キャストまですべてを封印したのだった。 鈴木敏夫プロデューサーは、「映画を作ったら、ちゃんと宣伝して、ちゃんと興行もやるべき。それは当たり前なんですが、ものには限度がある」(註1)と、宣伝過多な昨今の状況に苦言を呈するが、逆にやらないにしても限度がある。 けれど公開初日、実際にこの目で見ると、確かにこれは何も知らず、真っ白な状態で見るべき作品だと痛感した。この作品は初めて見る観客が存在す
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