助平なんでハァハァしながら読んだぞ。テーマはこれっぽっちもハァハァするもんじゃないんだが、好きに読ませてもらうのは読者の特権。 フランス女性小説家を代表する、デュラスとサガンの3作が入っている。どれも、美処女が恋をしてセックスに狂う話―― だけではなく、もっと重いテーマが横たわっている。 太平洋の防波堤(デュラス) 愛人 ラマン(デュラス) 悲しみよ こんにちは(サガン) 世に出たのは50年ほど前、だから「まだ子どもみたいな少女がセックスの快楽を貪る」描写はかなりセンセーショナルだったかと。そして、あんだけヤってて、これっぽっちも妊娠するそぶりすらないのも、当時の読者のアタマをアツくしたんじゃぁないかと。小説に教訓めいたものを求める輩は、「ひと夏の恋→セックル→予期せぬ妊娠」を弁証法のように振りかざすから。 ■ マルグリット・デュラス 処女を失うことは、それぞれの小説で象徴的に扱われている
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