昨年12月。東京株式市場では、ジーンズ専門店の株価が急騰していた。とりわけジーンズメイト株は、12月10日から14日にかけて3日連続ストップ高となり、198円から408円までハネ上がった。今年1月25日にも東証1部銘柄中、株価上昇率でトップになった。 売上急減で大手2社が営業赤字 とはいえ何か同社に特別な材料があったわけではない。ジーンズメイトの時価総額は38億円。理論上は13億円も出せば、株主総会で特別決議を否決できる、3分の1超の株を取得できる計算だ。「大量保有報告書が提出されるのでは」(幹部)と社内では戦々恐々と身構えている。 ■流通大手の激安品参入 レギンスブームも痛手 市場での株価上昇とは裏腹に、ジーンズ専門店は目下、苦境の真っただ中にある。最大手のライトオンは2010年8月期に創業来初の最終赤字に転落した。マックハウスやジーンズメイトも、11年2月期は2期連続の営業赤字