書誌情報:講談社現代新書(2043),254頁,本体価格740円,2010年3月20日発行 大学論──いかに教え、いかに学ぶか (講談社現代新書) 作者:大塚 英志発売日: 2010/03/18メディア: 新書 - 「まんがを教える大学」での体験的大学論は,「思いの外」まんがにとどまらない大学での教育論,学習論と共鳴している。 まず,まんがと映画(とアニメーション)の両領域の違いと関連を問い,方法論の越境の追体験という実践的講義に生かすやり方は,「神の宿る細部の見つけ方」(40ページ,原文には強調点あり)という学び方を学ぶという大学の学びに援用できる。あわせてこの点は著者の「おたく論」――「現代思想やアートやアカデミズムは「おたく」文化の伝達力に乗っかって――つまり海外まで出かけていって「オタク」「萌え」「クールジャパン」と口走ることで自分たちが世界とコミュニケーションしていると主張してい