米国では「経営のプロ」が企業に積極活用されていること、また「経営のプロ」マーケットが巨大なものになっていることについて前回の「米国でなぜメガベンチャーが登場するか」で触れたが、ではなぜ米国では、それほどたくさんの「経営のプロ」を輩出できたのか。今回と次回の2度に分け、そのテーマを追いかけてみたい。 米国を支えるMBAという経営教育の存在 まず、端的な理由のひとつとして掲げなければいけないのが、教育の仕組みだ。とりわけ経営学修士、いわゆるMBAの存在を挙げないわけにはいかない。ビジネススクールを出ればすぐに経営者になれるわけではもちろんない。だが、士官学校の訓練のような徹底した“経営の基礎知識”と“リーダーシップ”を、極めて効率よく2年間で学べる仕組みは、やはり大きいと思う。事実、経営者にはMBA取得者が多い。 私自身、ハーバード・ビジネス・スクールで学んだ一人である。ハーバードでは、実際の
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