「広告によって利益を得るのは企業であって、顧客ではない。だからこそ、私たちは広告に投資する分を、商品の質を上げて価格を下げることに使うと決めたんだ」――。これは、ファストファッションの世界的なブランド『ZARA』のオーナーであるアマンシオ・オルテガ氏が以前、社員たちに対して発した言葉だ。ZARAを傘下に有する『インディテックス』(※本社はスペイン)は、世界最大のアパレル専門チェーン。毎年2桁成長を続け、その規模や収益性はアパレル業界で群を抜いており、時価総額は約13兆円(※今月13日時点)に上る。同社は『Bershka(ベルシュカ)』や『Stradivarius(ストラディバリウス)』等といった複数のブランドを展開。中でもZARA事業は、グループ全体の売上高・利益の7割近くを稼ぎ出す、文字通りの大黒柱だ。ヨーロッパモードをベースとしたトレンドファッションを手頃な価格で提供するブランドで、メ