利用した技術の多くは,アルゴリズム分野の論文で公開されたものを利用しているとはいえ,論文だけで証明されていても,実際には実装されていないアルゴリズムを,効率よく実装するときの困難さは,多くの人が認めるところである。それを実装したのは高く評価できる。実際に処理できる対象のデータが一桁以上増え,かつ,処理速度も速く,アルゴリズムの詳細をしらない利用者によるデバッグも進んでおり,ライブラリはすぐにでも公開するレベルに達している。 ライブラリで提供した機能は,Suffix Treesのライブラリとして知られているもので利用者が多い。その実現において,単純な実現方法と比較して2桁のメモリ効率の向上,Suffix Arraysという理論上は計算のオーダが多少遅いがコンパクトで利用できるものと比較しても1桁のメモリ使用効率の向上を実現し,かつ,実際的な速度で動作するというものは,システムの詳細の情報のな