国際貿易は17兆ドルを超える産業であり、世界経済を支えている。しかし、その手続きは、いまだに紙ベースであり、煩雑な手作業はミスを生みやすい。荷主にとっては時間やコストの面で透明性が低いという問題が指摘されていた。この規制の厳しい物流業界にデジタル化をもたらそうとするのが物流テックの米スタートアップ企業「フレックスポート(Flexport)」だ。その同社が今、ソフトバンク ビジョンファンド(SVF)などから10億円ドルの出資を受けたと報道され、一躍脚光を浴びている。いったいなぜ注目を集めているのだろうか。 輸送仲介業者に、フレックスポートが殴り込みをかける グローバル化の波に乗り、国際物流は世界経済に欠かせないものとなった。賃金や物価の安い国で生産した商品に付加価値をつけ、先進国で販売するビジネスモデルは多くの商品で採用されている。Eコマースの普及により、国をまたがった売買も容易になった。