法務省は28日、3人の死刑執行に踏み切った。政権交代をかけた衆院選の直前。野党の死刑反対派の議員からは批判の声が上がった。 法務省内で記者会見した森法相は、半年ぶりの執行について「間隔や客観情勢との関係において、時期は全く意識していない」と強調した。衆院が解散した政治的な空白期に執行した理由を問われると「解散しても法務大臣であり、大臣としての職責を粛々と果たした」と語った。 死刑に反対する国会議員でつくる「死刑廃止議員連盟」の保坂展人・前衆院議員は「国会議員が声を上げにくいこの時期を選んで、だれも責任を取らないような形で執行したとしか考えられない」と批判。死刑に反対する市民団体「フォーラム90」の関係者も「正直言って、総選挙前にあるとは思わなかった」と驚きを隠さなかった。 フォーラム90によると、衆院解散中の執行は93年に一時止まっていた死刑執行が再開されて以来、例がない。 法務省