市内で暮らす孫の男性(20)によると、祖母にあたる女性は、男性とは別の場所で1人暮らしだった。家族は1日の地震直後に電話で女性の無事を確認した。自宅の被害もなかったが、停電や余震の危険などから、会いに行けなかった。3日に要救助者がいないかを調べていた自衛隊員が、自宅で1人で過ごす女性を見つけて避難所まで運んだ。 女性は足が悪いものの、大きな持病はなかったという。避難所で一夜を過ごした後の4日、スタッフが異変に気付き、市立輪島病院に搬送された。搬送時の体温は25度まで下がっていたという。病院から「危篤状態です」と知らされた男性ら家族が、震災後に過ごしていた市内の別の避難所から駆けつけた2時間後、女性は息を引き取った。