暴走する資本主義 雨宮 寛 今井 章子 【CFOならこう読む】 「ザ・ワーク・オブ・ネーションズ」、「勝者の代償」の著者で、クリントン政権で労働長官も務め、また現在はオバマの政策アドバイザーを務めるロバート・B・ライシュの新刊「暴走する資本主義」(Supercapitalism)を読みました。彼の本はいつも、我々に、全く新しい視点を提供してくれるのですが、今回はさらに頭をぶん殴られたようなショックを受けました。 帯から本のさわりを紹介します。 「1970年代以降、資本主義の暴走、つまり超資本主義と呼ばれる状況が生まれたが、この変革の過程で、消費者および投資家としての私たちの力は強くなった。消費者や投資家として、人々はますます多くの選択肢を持ち、ますます「お買い得な」商品や投資対象が得られるようになった。 しかしその一方で、公共の利益を追求するという市民としての私たちの力は格段に弱くなってし