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ブックマーク / davidtakeuchi.typepad.com (15)

  • VC業は普通じゃない仕事

    8月20日のエントリ「VC業も普通の仕事」には、思いのほか多くのアクセスや反響を頂いた。色々とメールや口頭でご意見を寄せて頂いた方々に感謝申し上げる次第。今度は逆に「VC業は普通じゃない仕事」という題で思うところを少し書いてみようと思う。 が、その前に1つ。前回のエントリに頂いた反応の中に、「そこまでVC間の競合が激しいシリコンバレーは起業家にとって恵まれた環境だ」という内容のものが複数あったが、やや違和感を感じるFeedbackなので一応一言残しておきたいと思う。確かにシリコンバレーで出会った起業家の中にはじっくり投資家を選ぶ特権を持った者も沢山おり、VCとしてリターンを得るにはこのような「無理め」な案件で起業家に選んで貰うことが重要になるわけだが、一方で何ヶ月も何十社もVCを回っても全く投資資金が集められない起業家も多くいた。というか、大半の起業家はこちらの運命を辿っていたように思う。

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    masato611 2009/08/28
    VCの提供する価値は新たなIndustryの勃興そのものをProduceし、且つ当該新Industryをrepresentする勝ち組企業をある意味主体的に決めて世に提案したり経済界・政界・社会に対して世論形成をしたりする面にあるのではないかとも
  • VC業も普通の仕事

    に帰って来て、「シリコンバレーでVCをしていました」と言うと「ハンズオン投資ですか?」などと聞かれる場面がまだあり、この単語は懐かしいというか戸惑うというか。前に何度も書いたような気もするが、ハンズオン・ハンズオフという選択肢がVCにあると考えること自体がおかしな話である、ということを以下改めて残しておく。 まず前提として、どのような事業であっても利益の源泉は何らかの価値や機能の提供であり、その利益水準は発揮した機能の価値とその価値の市場での供給量(競合)等によって決まる。そして、VC業も無論営利事業なのであるから、この法則がそのまま当てはまる。売れる価値が無いと来VCも飯をうことは出来ないし、自分が投資出来るDealのQualityは自分が提供出来る価値のQualityとほぼ比例する。大した価値発揮もしていないのに投資「出来る」案件があるとしたら、それは元々儲からない内容のDea

    masato611
    masato611 2009/08/23
    VC業も無論営利事業なのであるから、この法則がそのまま当てはまる。売れる価値が無いと本来VCも飯を食うことは出来ないし、自分が投資出来るDealのQualityは自分が提供出来る価値のQualityとほぼ比例する。
  • 何のために働くのか

    昨日のことだが、当方が5年前にシリコンバレーに渡る前からかれこれ8年ほどの付き合いになるインド人某起業家とランチ。彼が指定して来たのは東京駅にほど近い某French Restaurant。 約束の時間の5分ほど前に到着し、窓から外の景色を眺めて過ごす。すると起業家殿到着。根っからの営業マンの彼は最初からきさくで、久しぶりの再開を互いに喜び一気に打ち解ける。テンポの良い英語のやりとりが何とも心地よい。 「Daveはサラリーマンぽくない」という彼のいつもの論評を聞き、「出る杭は打たれる日企業にDaveが普通に勤め続けていることはある意味奇跡だ」とか「余程いい会社なのか、若しくは余程上司に恵まれただろう」とか散々言われながらも、毒舌の裏に随所に当方の行く末を案じてくれている気持ちが見え隠れして有難いと素直に思う。(ちなみに、彼の言う「サラリーマンぽくない」というのは言外にサラリーマンを揶揄する

    masato611
    masato611 2009/08/13
    改めて、そしてつくづく、人生カネじゃないと思う。人生カネじゃないのであれば、そして仕事を「認知」や「関与」そして「自己実現」といった自らの足跡を残す手段として捉えるのであれば、金銭的なUpsideよりも仕事へ
  • VC業界の今後

    5日のエントリで投資業界の報酬体系について少し触れたが、報酬体系の工夫によってFund Managerの行動パターンに規律を持たせようという方向は現実解なのであろうが、ある意味このような性悪説的な方向には一抹の寂しさを覚える。そしてふと、VC業界は逆に、来性善説と志をベースにした存在であると思い至る。 今般の金融危機後に色々と論じられているHedge Fundや一部投資銀行の投資Practiceとは異なり、VCのベンチャー企業への投資は単なるリスク資産にhit and awayで資金を投じるという活動ではなく、資の提供を通して無から新しい企業や時には産業を作り上げて行こうという活動であり、その中心には来確固とした大義名分や志が存在する。例えば、Top Tier VCであるSequoia Capitalの創業者のDon Valentineは過去National Semiconducto

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    masato611 2009/01/10
    今後VC業界は、長期に渡って投資先に関与し、じっくり新しい企業や産業の創造に取り組むという活動をコンスタントに過去からずっと続けて来た人々が残り、以前の業態に戻って行くのではないかと思う
  • VCのCredit Risk?

    シリコンバレーでは現在、VC仲間と話していても起業家と話していても金融危機の話でもちきり。LPがVCのCash Callに応じられないケースがあちこちで起きていたり、Sequoia CapitalのPortfolioが早速Drasticなコストカットを強いられているケースが出て来たり等、色々起きている。投資先の取締役会でも、専ら話題はCash PositionとSurvival Planのこと。2009年は資金調達環境や経営環境面で相当厳しくなることを見込み、早めの資金調達Tryと2010年頃までのSurvival Plan立案がトレンドである。 環境変化をSymbolicに感じたのが、最近訪問した某社のFounderに言われた一言。同社の投資を検討しようと今後詳細調査に入る旨伝えると、Founder殿曰く「ちゃんと金持ってるか?」との問いかけ。そして、「DueDeliに対応する労力と時間

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    masato611 2008/10/19
    LPがVCのCash Callに応じられないケースがあちこちで起きていたり、Sequoia CapitalのPortfolioが早速Drasticなコストカットを強いられているケースが出て来たり等、色々起きている。
  • Stanford卒業式 ~ Commencement ceremony speech by Oprah Winfrey

    先週末の15日(日)、当地でStanford Univ.の卒業式があった。今年の卒業式のspeechはTVトークショー司会者として有名なOprah Winfrey(経歴はこちら)。以下YouTube貼り付け。スピーチの全文スクリプトはこちら。 30分弱のやや長めのスピーチだったが、要点は以下3つのLessonに集約される。 まずは1番目のLesson。 "So, lesson one, follow your feelings. If it feels right, move forward. If it doesn't feel right, don't do it." "自らの感情に忠実たれ。正しいと思えば前に進め。違うと思えばそれはするな。" Oprahのメディアでのキャリアは災害や事故現場のレポータ業から始まった。しかし、名前を変えろとか見てくれが気に入らないとか色々と指摘を受け、

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    masato611 2008/06/23
    自らの感情に忠実たれ。
  • ITベンチャーやエネルギーベンチャーと50年の計

    ここ暫く、色々と戦略を練ることに時間を多く割いている。戦略構想の出発点として、自分自身やTeamの比較優位は何か、Identityは何か等、時間を見つけては色々と思いを巡らせる。思考実験の一環で、Long TermのIndustrial Trendを考えてみたりもする。 Long TermのTrendと言って最近真っ先に思いつくのは、エネルギー問題である。直近の各種バブル的現象はご愛嬌として、エネルギー問題を突き詰めて行くと50年の計に辿りつく。再生エネルギーの格利用や分散発電体制への移行など。おそらく、当方自身が現役である時代には決して終わらない時間軸で、今後社会全体が様々な利害関係を乗り越えながらTransformationを進めていくだろう。現在、我々はその入り口にいる。 新たな水素製造手法を考案したと主張する起業家も、植物をべてエタノールを吐き出す特殊な菌を土の中から偶然発見し

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    masato611 2008/05/20
    全ての人間が、機械ではReplicate出来ない人間固有の創造性を発揮しなければならないのだろうか。
  • VCとしての心構え ~ 投資分野選択にあたって: ITかCleanTechかと考えていて思ったこと

    Blogでも何度か触れているが、当方は現在、シリコンバレーでIT分野及びCleanTech分野のベンチャー投資を行っている。自分自身の専門分野はソフトウェア工学であり、修士でオブジェクト指向分析、要件定義分野を研究していたこともあって、昨年までは一貫してIT関連ベンチャー、それも主にソフトウェア関連ベンチャーへの投資業務にFocusしていた。昨年投資対象分野をCleanTech分野に広げ、以来二足のわらじを履いている。 ITでもCleanTechでも、ベンチャー投資実務(案件発掘、DD実務、条件交渉、Term Sheet、投資契約、取締役会の運営等)という意味では差異は無い。VC等の関連Playerもほぼ重なる。Field Independentな「VC業」という括りでは、全く同じと言っても差し支えないかも知れない。実際、CleanTech投資でも、話題のDealはCleanTech専業

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    masato611 2007/10/16
    We are in the business of creating businesses, and sometime creating industries; we are not in the financial transaction business. We are going to build companies
  • シリコンバレーでの投資案件の探し方など

    たまには遊び以外のことも書かねば、ということで最近やっていることや考えていることを少し。 平日は相変わらずばたばたと過ごしている。新規投資案件の探索、営業、面談、調査。各種トレンド調査・勉強。雑誌原稿執筆。投資先の取締役会出席、買収提案の処理やOfficerレベルの採用面接等の投資先対応。TeamのManagementや各種Reporting対応。日からの来訪者対応や会Golfなどなど。 新規投資案件の探索については、相変わらず飛び込み営業含めて色々とやっている。案件Sourcingルートも相応に多様化して来た。最近は、投資先経由での案件入手が増加傾向にある。例えば、投資先Management Team友人起業案件、投資先の顧客企業からのスピンアウト案件、投資先のTop Salespersonの転職先案件、投資先の事業が軌道に乗り、Founding Memberが投資先を離れて新し

    シリコンバレーでの投資案件の探し方など
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    masato611 2007/09/02
    要は、Deal Flowを充実させるには、「特定事業分野に精通して自分なりの見解を持ち」、「問題解決力や洞察力を磨き」、そして「Give & Takeのサイクルをまわす」という至極まっとうなルートを踏むべしということ。自分自身
  • シリコンバレーの若きベンチャーキャピタリスト Top5

    少し前の記事だが、SanJose Mercuryにシリコンバレーの若きベンチャーキャピタリスト Top5の記事が載っていたのでご参考。(こちら) 記事によると、全員が40歳以下で、いずれもSkype、YouTubeやFacebookなどの超有名Dealを手掛けている。各人の類似点として、5人中4人はスタンフォード卒(残りの1人はハーバード)、同じく5人中4人はベンチャー運営経験あり。各人共に、Accel Partnersを率いるJim Breyerのようなメンターと呼べる師を持つ。Jim Breyer曰く、賢いベンチャーキャピタリストとは「自信と謙虚さのバランスの重要性を認識していて、自分自身を折りに触れて笑い飛ばせる人間」。 5人の内訳、代表的な投資先は以下。いずれも30代半ば前後であり、同年代の身として種々考えさせられる。 Danny Rimer(Index Ventures)「いつも

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    masato611 2007/06/17
    アメリカの方では、ベンチャーキャピタリストを個人名で評価するのか・・・
  • ベンチャーの社外取締役とCEOの間で起きがちな問題

    ベンチャーの社外取締役とCEOの間で起こりがちな問題点とその解決策、というテーマでVenrock AssociatesのRichard A. Moranが、Sandhill.comにコラムを寄稿している。社外取締役とCEO間の関係に問題があるか否かを推し量る為のチェック質問群が面白い。Blog末尾に列挙する。 シリコンバレーで複数の投資先ベンチャー企業の取締役会に社外取締役の立場で毎月出ている身として、いくつか思い当たるフシのあるアイテムがある。 尚、これら問題への解決策という意味では、Moran氏のコラムではまとめると「Group Dynamicsに注意を払え」とか「CEOはちゃんと情報を必要十分に出すべし」、「大きな問題を正面から捉え、その事について正直・誠実に話すべし」とさらっと書いてあるが、当方の感覚では、まずは社外取締役としてまず「当事者意識を持って」、「流されずに自分自身の価

    ベンチャーの社外取締役とCEOの間で起きがちな問題
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    masato611 2007/05/01
  • Dave's Blog: Odeoの失敗がTwitterにどう生きているか

    Googleが買収したBlogger.comのFounderであるEv Williamsが始めたPodcast共有・配信サイトのOdeo。Evが事実上失敗を認めて昨年10月にCRV等の投資家からEvが株を買い戻して再Startしたが、どうも引き続き芳しくない。一方で、Evが次に始めたCommunity ServiceのTwitterは急速にメジャーになりつつある。Odeoの失敗がTwitterの成功にどう生きているか、Ev自身の見解がさらっと載っているBlogご参照(How Ev Williams leverages lessons from Odeo at Twitter)。書き手(聞き手?)はGigaOM Staff WriterのLiz Gannes。以下ポイント&抄訳。 「色々と機能を作りこみ過ぎた」 Odeoでは色々と機能を作りこんだのに対して、Twitterはシンプルに徹した。

    Dave's Blog: Odeoの失敗がTwitterにどう生きているか
  • シリコンバレーの著名ベンチャーキャピタリストが選ぶ10大技術トレンド

    去る3月27日、SanJoseのFremont Hotelで毎年恒例のAnnual Top Ten Tech Trends Debateがあった。今回で9回目。主催はChurchill Club。 当方は所要で行けなかったが、例年の通りMercury Newsに会場の様子が出ていたので御参考。 Speakerは以下4名のVC。去年出ていたHummer WinbladのAnn Winbladが出ていない。ModeratorはAlwaysOnのTony Perkins。TonyはRed HerringのFounderで、ちょっと前にうちのOfficeにも遊びに来たが、引き続きGoingOnというSNS Platformに注力中の様子だった。 Speakers: John Doerr, Partner, Kleiner Perkins Caufield & Byers Steve Jurvets

  • Dave's Blog: ベンチャーが失敗する18の理由

    出張中。昼間は分刻みのアポ、夜は宴席、深夜に仕事。定番の燕グリルハンバーグを日Lunchで無事完。至福のひととき。 さて、お馴染みPaul GrahamのWebから。ベンチャーが失敗する18の要因が列挙してある。(The 18 mistakes that kill startups) さながらチェックリストのよう。このBlogをご覧になっている経営者の方やVCの方は、自社や投資検討先及びPortfolio各社を頭に浮かべて1つ1つ検討されてみたら面白いのではないか。 1. Single Founder(創業者が1人しかいない) 2. Bad Location(会社の所在地が悪い) 3. Marginal Niche(狙ってる市場が小さすぎる) 4. Derivative Idea(アイディアが凡庸・コピー) 5. Obstinacy(頑固・強情) 6. Hiring Bad Pro

  • Dave's Blog: ベンチャー企業を始める正しいタイミングとは

    ここ数日特に忙しく、平日はまともな昼をとれずにいる。一昨日は仕事をしながらDeliのサンドイッチをほおばり、昨日は某VCが用意してくれたサンドイッチをアポの合間にべ、今日はCupertinoの吉野家で牛丼(大盛)を10分でやっつける羽目に。うまいものをべるのは、生活の基。来週は、注意して昼もしっかりうまいものをべて行きたいと思う。 さて、最近FeedBurnerのFounder & CEOであるDick Costolo(写真左記)のBlogが面白い(Ask the Wizard)。起業家の視点に立って、ベンチャー企業Founderとして考えるべきことやVCを含む投資家との付き合い方が色々書いてある。 3月14日付のエントリ「Too Many Companies??」で、Dickは起業家から頻繁に寄せられる "I'd like to start this new company t

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