空前の利益をあげるトヨタ自動車など主要大企業百四十三社(銀行、証券除く)のため込み利益(連結内部留保)は一年間で二十一兆円を積み増し、二百四兆円の巨額にのぼっている―。全労連(全国労働組合総連合)と労働総研(労働運動総合研究所)が五日発表した『二〇〇六年国民春闘白書』で、こんな実態が明らかになりました。 ■1年間で21兆円積み増し 『白書』によると、トヨタ自動車は二〇〇五年三月期の連結経常利益が一兆七千五百四十六億円で第一位。次いで、NTTドコモが一兆二千八百八十二億円、三越八千八百七十七億円、日産自動車八千五百五十七億円、ホンダ六千五百六十八億円と続いています。経常赤字は四社(3%)のみで、97%の百三十九社が経常黒字です。 この連結経常利益が多いため、連結内部留保は82%の百十七社で積み増ししています。連結内部留保が一兆円を超える大企業は、自動車、電機、電力、通信、商社、鉄道など二十九