海外でコミックが売れない理由 田口 海外に行くと、(日本のアニメは)非常に注目はされています。7月の第1週にパリのJapan Expo、第3週にサンディエゴのComic-Con Internationalというイベントに行ってきたのですが、お客さんが10万人以上来てくれて、非常に食いつきも良かった。しかし、コミックというビジネスだけを考えると、もうかっていないんですね。『鋼の錬金術師』を放映した後、全米で一番売れたコミックは『鋼の錬金術師』と『NARUTO』だったんです。でも、売れる部数は日本の20分の1から10分の1ぐらいでした。 「これは何でだろうか?」と考えました。1つには、印刷物ですから刷り部数が少ないと単価が高くなってしまうということがある。米国のコミックは大体、8ドル99セント~12ドル99セントなんです。2つ目に、子どもにあまりお金を持たせないということがあります。あっちの方