「政権交代」「政治主導」の象徴的人事として、厚労相になったミスター年金、長妻昭。対決姿勢を弱めたとはいえ、いまだに役所とは距離を置く長妻が1人だけ「さん」づけで呼ぶ官僚がいる。自らの肝いりで始めた省内事業仕分け会議のトップに指名した総括審議官、岡崎淳一(80年旧労働省)だ。会議でベタ褒め他の幹部は「次官」「局長」と肩書で呼ぶのに、岡崎のことは省内仕分け会議の冒頭、居並ぶ独立行政法人の幹部を前に
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30日決定の独立行政法人の役員人事で、厚生労働省所管の理事ポストが削減された。有識者による選考委員会が2度にわたって同じ官僚OBに決めたが、長妻昭厚労相が覆した。不透明な天下り人事の排除を狙った公募だが、長妻氏による「人事介入」への疑問も出ている。 長妻氏が覆したのは、福祉医療機構の理事ポスト。学者4人をメンバーとする選考委は昨年12月、元社会保険庁幹部(56)を候補として決めたが、長妻氏が認めずに再公募となった。選考委は再検討の結果、今月になって同じ人物を提案したのに対し、長妻氏は異例の面接に踏み切ったうえで、起用を見送った。 任命権者は理事長で、理事ポストの削減理由は「任命権者と大臣が協議の上、適任者なしで空席」とされた。ただ、この元幹部は、長妻氏が野党時代に年金記録問題を追及した国会で答弁していたことから、「個人的な逆恨み」(関係者)との指摘もある。選考委の一人は「官僚OBがダメ
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