労働者派遣法改正案の影響で、女性の派遣社員が少しずつ「派遣切り」に遭っている。一方、改正貸金業法に伴い、消費者金融やカード会社は専業主婦向け融資を縮小する。理念なき改革の果てに、支持基盤の1つであった女性たちの民主党離れがじわり進む。 「これでは派遣法“改正”ではなく“改悪”ですよ」。2000年から派遣社員として働いてきた、シングルマザーの女性(51歳)は沈痛な面持ちで語る。 離婚後、派遣社員として事務系の仕事を続けていたが、最近は「仕事を干されてしまい、専門性の高い仕事は何もしていない」。20代後半のワーキングプアの子供を2人抱え、家族の大黒柱として家計を支えているだけに、「今回の派遣法改正で『派遣切り』の対象になるかもしれない。今の職場を失ったら、どう生計を立てていけばいいのか」と不安な日々を過ごしている。 労働者派遣法改正案の国会審議が進む陰で、今、新たな「派遣切り」が静かに進行して