何故なのか分からないが、『日本経済新聞』(11月13日付朝刊)本紙に掲載されずに電子版(同日)だけが報じた「黒田発言」は看過すべきではない。 ほとんど報じられなかった黒田総裁の重大発言 日本銀行の黒田東彦総裁は12日午後の衆院財務金融委員会(委員長・古川禎久前財務副大臣)に出席し、維新の党の伊東信久議員の質問に対して「(10月31日に開いた金融政策会合で決めた追加緩和について)2015年10月に予定される消費税率10%への引き上げを前提に実施した」と答弁した。 安倍晋三首相が消費税率8%を10%へ引き上げる再増税決断を行えるよう援護射撃として追加金融緩和を決めたという「告白」である。重大発言である。 急浮上した年内の衆院解散・総選挙報道があるにしても、金融政策を担う日銀のトップが財政政策の根幹に関わる消費再増税の実施を後押しするため「異次元緩和第2弾のバズーカ砲」を撃ったという黒田発言を、