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ブックマーク / note.com/tagomago712 (18)

  • 【小ネタ】レジーム・チェンジ=金融政策の転換?|TagoMago

    そしてその常套言語は、中野氏もそうですが、なんら実証的でも歴史データをフォローしてもいません。彼の批判もテミンがこんなことを言ってるという彼ののたかだか一節を(後で述べますが誤解を生むような形で)引用したものです。テミンが怒ります。なぜならテミンにとって金融政策の転換にレジーム・チェンジの核を求めることこそが『大恐慌の教訓』の核心メッセージであります。テミンは『大恐慌の教訓』以前の立場から「転換」したというのが人含めてまわりの評価です。以前のテミンは、中野氏と同様に金融政策は不十分で、財政政策や政治の転換の方が大きいとした立場から「転換」したからです。 アメリカにおいて、金位制離脱による平価切下げを大恐慌からの脱出手段の一つとしてテミンが挙げているのは確かだが、テミンの「レジーム転換」(書では、レジームを"Policy Regimes"としている)は、金融政策の転換という狭い範囲で

    【小ネタ】レジーム・チェンジ=金融政策の転換?|TagoMago
    maturi
    maturi 2022/05/05
    このことによりナチスドイツでは、失業率を改善できたが、低賃金により技術革新は停滞した。逆にニューディールのアメリカでは、高賃金により失業率改善は頭打ちになったが、高賃金のお陰で技術革新が起こった
  • 【小ネタ】貨幣成長と人は云うけれど.....|TagoMago

    たまにtwitterの経済クラスタで見かける「貨幣成長が大事」という言葉。この「貨幣成長」という言葉はどうもしっくりこなかったので、彼らの参照元だと思われるグレゴリー・マンキューの教科書で貨幣成長について確認してみた。 貨幣成長は、『マンキュー マクロ経済学Ⅰ入門編』の第5章 「インフレーション:原因と影響と社会コスト」にある「インフレーションと貨幣成長」というコラム(P.154~P.157)で取り上げられている。マンキューは、このコラムで、フリードマン=シュワルツの貨幣史の研究を参考にしており、アメリカ、日のインフレ率と貨幣(マネーサプライ)の長期データとインフレーションとマネーサプライ成長率の国際比較データを挙げている。マンキューは、「貨幣成長とインフレとの相関の高さ」から長期的には貨幣数量説が正しいということを示したいようだ。経済クラスタの「貨幣成長が大事」というのは、日経済をイ

    【小ネタ】貨幣成長と人は云うけれど.....|TagoMago
    maturi
    maturi 2022/02/07
    ポストケインジアンは、右から左(PY→M)にほとんどが向かう因果関係を見ている。PKは、期待などを通じて機能し、貨幣の増加率の縮小が直接にインフレの減速を齎すような市場のメカニズムは存在しないと主張。(P.352)
  • 【小ネタ】紙幣を詰めた古い瓶|TagoMago

    質問きてた! Q:ケインズ『一般理論』の第10章の「紙幣を詰めた古い瓶」の喩え話は、財政政策と金融政策の同時一体発動を指したり、政府紙幣を指したり、あるいは現金給付を指すと言われてますが、当ですか? 公共投資。穴掘って埋める、無駄な公共投資でもいいとケインズがいっていたとかいう人がいたが、原文読んだのかねえ。原文では瓶に貨幣を入れたものを掘り返しと書いてあったはず。いまの言葉でいえば、財政出動と金融緩和、財政政策と金融政策の同時一体発動だぞ。貨幣として政府紙幣でやりたい笑 — 高橋洋一(嘉悦大) (@YoichiTakahashi) January 14, 2017 ケインズほどの学者が「現金を埋めて掘らせる」みたいな馬鹿な例を持ち出した理由を想像しましょう。 要するに消費者に現金を渡せと言っているんですよ。モノ買うには金が要るんで。 — 🐽すまん寝@秩序回復 (@sumannne)

    【小ネタ】紙幣を詰めた古い瓶|TagoMago
    maturi
    maturi 2021/12/05
    限界概念
  • 【読書】猪木武徳『経済成長の果実』ー 若干内容は詰め込みすぎだけど、高度成長期を知る最初の一冊として良い|TagoMago

    2013年に中公文庫で文庫化されているが、自分が読んだのは2000年出版のハードカバー版だ。ハードカバー版だと図説が2色刷り、写真もカラーなのでハードカバー版の方がお勧めである。 書では、高度経済成長が始まった1955年から、オイルショックによりそれが終焉した1972年までの17年間を取り扱っている。「大変化の時代」である高度成長期が政治史、外交史、経済史、文化史などの観点から重層的に語られている。経済学者が担当した巻だけあって経済史の記述のウェイトが大きい。特に印象が残ったのは、ブレトン・ウッズ体制全盛期の池田勇人内閣、過渡期としての佐藤栄作内閣、ブレトン・ウッズ体制崩壊後の田中角栄内閣、それぞれの経済政策の比較検討である。 池田勇人内閣時代は形式的には均衡財政だが、内実は拡張的な財政政策だった。当時は経済成長率が高かったために、毎年補正予算を組んでも均衡財政を達成できた。補正予算を出

    【読書】猪木武徳『経済成長の果実』ー 若干内容は詰め込みすぎだけど、高度成長期を知る最初の一冊として良い|TagoMago
    maturi
    maturi 2021/10/09
    「日本列島改造計画」は、財政拡大されるだろうことから計画の実行前からすでにインフレ期待の加速が始まっていた。インフレ期待の形成は何も金融政策の専売特許ではないと言える。実際には改造計画は多くが頓挫
  • 【感想】井上弘貴『アメリカ保守主義の思想史』 混迷を極めている「トランプ以後」のアメリカ保守を知るには最適な本|TagoMago

    書の概要2016年大統領選において、アメリカの主流派の保守主義者たちはドナルド・トランプの不支持を表明していたが、カトリック保守のパトリック・デニーン(『リベラルはなぜ失敗したのか』の著者)ら一部の保守知識人たち、トランプの支持を表明した。彼らは「新しい伝統主義者たち」と呼ばれている。 従来のアメリカ保守派は、経済的リバタリズム、客観的な道徳秩序の存在を主張する伝統主義、そして反共主義を三柱とする融合主義を掲げていた。「新しい伝統主義者」たちは、共和党の主流思想である融合主義は、単なるエリート主義に堕ちてしまっていると論難し、ネオリベラリズム政策によって没落する中産階級を守るべく反移民政策を掲げ、グローバリズムを普遍主義の暴走と捉えて、反グローバリズムを押し出すといった特徴がある。 ジョン・ロールズ、マイケル・サンデルといったアメリカリベラル派知識人たちの思想を紹介するは多いが、

    【感想】井上弘貴『アメリカ保守主義の思想史』 混迷を極めている「トランプ以後」のアメリカ保守を知るには最適な本|TagoMago
    maturi
    maturi 2021/08/16
    サラームが目指すのは、「合衆国を中産階級のメルティングポットとして作り直すこと」。異人種間結婚やその他文化的交わりが、エスニシティの境界を意味をなくすまで曖昧にする「アマルガム化」同化プロセスと
  • 「レンテンマルクの奇蹟」前夜ー2つの通貨改革案|TagoMago

    ドクトル・マイヤー(注:オスカー・マイヤー, 当時のドイツ民主党議員)自身は、民主党の前幹部であるが、次の伝説に対して極めて鋭く反対している。つまり、当時彼の党の同志であったドクトル・シャハトは、帝国銀行の監察部が一致して反対投票したのに反して、1923年12月に政府によって帝国銀行総裁に任命されたのだが、その彼がマルク安定の功績があるとかその父であるという伝説に反対した。 ドクトル・マイヤーは続ける。「彼が帝国銀行総裁に任命された時、幸運なことに、レンテン・マルクはすでに造られており、安定化計画は完成していた。1924年の春の帝国議会選挙の時、当時の民主党の彼の党友たちがビラを配っていたのを、彼は許していた。そこにはこうあった。『誰がレンテン・マルクを造ったのか? 民主党党員ドクトル・シャハトである。』私はそのビラで、それが配られた後で初めてそれを知った。私は事実の歪曲から守られた。」

    「レンテンマルクの奇蹟」前夜ー2つの通貨改革案|TagoMago
    maturi
    maturi 2021/07/25
    ドイツのハイパーインフレ
  • 【小ネタ】金融政策のレジーム転換? サージェント『四大インフレーションの終焉』に書かれていること。|TagoMago

    トーマス・J・サージェント『合理的期待とインフレーション』に収められている「四大インフレーションの終焉」から日のリフレ派経済学者・エコノミストは、"金融政策のレジーム転換"という教訓を引き出しているが、論文を読む限り、書かれている内容のほとんどが財政政策のレジーム転換の話であることに注意が必要だ。"財政金融政策"という言葉は出てこなくもないが、「四大インフレーションの終焉」論文に限った話では、2箇所しか出てこない。 イントロダクションイントロダクションにおいて、四大インフレーション(第一時世界大戦後のオーストリア、ハンガリー、ポーランド、ドイツの事例)を終焉させたのは何かについて結論が先に述べられている。 オーストリア、ハンガリー、ポーランド、ドイツの各国において、財政政策レジームに劇的な変化が生じたが、いずれの場合にも、それはハイパーインフレーションの終焉と結びついていた。さらに、チ

    【小ネタ】金融政策のレジーム転換? サージェント『四大インフレーションの終焉』に書かれていること。|TagoMago
    maturi
    maturi 2021/07/16
    数十万人も解雇されたらそりゃ物価が下がってもおかしくない?
  • 【レビュー】浅田統一郎『マクロ経済学基礎講義 第2版』(中央経済社, 2005年)|TagoMago

    分野:マクロ経済学 分類:教科書 レベル:やや難な初級 特徴:定理の証明が厳密で丁寧。通常の市販の教科書では扱われないポスト・ケインジアン経済学の定理が多数載っている。 目次は以下の通り。 第1章 国民経済計算の基礎 第2章 短期における国民所得の決定 第3章 貨幣の需要と供給 第4章 IS-LM分析 第5章 投資と消費 第6章 総需要・総供給分析(IS・LM分析の拡張) 第7章 開放経済のマクロ分析 第8章 経済成長と景気循環ネットで調べて見ると、経済学部の編入試験の勉強で使う人がいたりと、マンキューマクロなどの初級の教科書よりずっと難しい。ある意味「基礎」詐欺な教科書。マンキューマクロやスティグリッツマクロなどといった大学の1,2年のマクロ経済学の教科書とは違い、数式が多く出てきて定理の証明が厳密かつ丁寧なのが大きな特徴の1つだ。マンキューマクロなんかだと、定理・法則の前提条件や仮定条

    【レビュー】浅田統一郎『マクロ経済学基礎講義 第2版』(中央経済社, 2005年)|TagoMago
    maturi
    maturi 2021/06/13
    読まねば!”新たにアベノミクスについての第9章が追加されている。第9章はリフレ派の勝利宣言がメイン”
  • 今更、マンデル=フレミング・モデル再考①:水平なLM曲線と閉鎖経済|TagoMago

    稿では、開放経済モデルであるマンデル=フレミング・モデルの前段階として、閉鎖経済における水平なLM曲線とIS-LM分析について述べる。 2020年4月に発売されたオリヴィエ・ブランシャール『マクロ経済学 第2版』(原書第7版)では、第1版から多くの改訂がなされている。その一つがはしがきで書かれているように、右上がりのLM曲線ではなく水平のLM曲線が導入されていることだ。 改訂された第5章では、IS-LMモデルの説明の仕方について修正を行っている。金融政策を考える場合の伝統的なやり方は、中央銀行が貨幣供給量を設定し、その後に利子率が調整されるというものであった。しかし実際には、中央銀行は先に利子率を設定し、その後に貨幣供給量が調整されている。短期のマクロ経済を描写するために使われるIS-LMモデルという点を考慮すると、LM曲線を従来のように右上がりと考えるのではなく、任意の利子率水準のもと

    今更、マンデル=フレミング・モデル再考①:水平なLM曲線と閉鎖経済|TagoMago
    maturi
    maturi 2020/12/08
  • 野口旭センセーは「ケインズ主義2.0」を出版したときもそうだけど、常に時代から周回遅れで発言されている。GFC前後で海外ではクルーグマンとかが財政出さなきゃどうしょうもないと言ってたのに、周回遅れで中立|TagoMago

    野口旭センセーは「ケインズ主義2.0」を出版したときもそうだけど、常に時代から周回遅れで発言されている。GFC前後で海外ではクルーグマンとかが財政出さなきゃどうしょうもないと言ってたのに、周回遅れで中立的な財施政策を推奨してたからな。 https://www.newsweekjapan.jp/noguchi/2020/04/post-23_3.php

    野口旭センセーは「ケインズ主義2.0」を出版したときもそうだけど、常に時代から周回遅れで発言されている。GFC前後で海外ではクルーグマンとかが財政出さなきゃどうしょうもないと言ってたのに、周回遅れで中立|TagoMago
    maturi
    maturi 2020/11/25
  • 【解題】1998年のミルトン・フリードマンへのインタビュー (R.E.パーカー「大恐慌を見た経済学者11人はどう生きたのか」に収録)|TagoMago

    【解題】1998年のミルトン・フリードマンへのインタビュー (R.E.パーカー「大恐慌を見た経済学者11人はどう生きたのか」に収録) 1910年代前後生まれのアメリカの大御所経済学者たちへのインタビュー集。有名どころでは、ポール・サミュエルソン、ミルトン・フリードマン、チャールズ・キンドルバーガー、アンナ・シュウォーツ、ジェームズ・トービン、ワシリー・レオンチェフへのインタビューが収められている。書のミルトン・フリードマンへのインタビューが抜群に面白かったので紹介しよう。 経済学者たちを救ったニューディール政策ケインズ経済学を攻撃したフリードマンであったが、ニューディール政策は経済学者たちにとっては「神からの贈り物」と評価はしている。 ケインジアンvs非ケインジアンの区別が意味を持つのは、1930年代後半になってからです。少し観点が異なりますが、もっと重要なことです。それはニューディール

    【解題】1998年のミルトン・フリードマンへのインタビュー (R.E.パーカー「大恐慌を見た経済学者11人はどう生きたのか」に収録)|TagoMago
    maturi
    maturi 2020/11/07
    「インフレ率」ではなく「マネーサプライ」を目標とすべきと述べ、インフレターゲットを「怪しげなもの」として切り捨てるフリードマンは「リフレ派」の範疇に入れていいのか? このインタビューを見る限り否であ
  • 【小ネタ】通貨発行益は額面ー製造コストではないよというお話|TagoMago

    川波洋一・上川孝夫[編]『現代金融論』[新版] (有菱閣ブックス, 2016年)の第5章 管理通貨制と中央銀行(近廣昌志)より引用。 管理通貨制のもとでの銀行券は不換銀行券であるために、紙切れと銀行券の額面との間に価値の乖離が生じるとして、その差額を貨幣発行益(シニョリッジ)と定義する論者もみられるがそれは誤謬である。 額面と製造コストを貨幣発行益と認識できるのは位貨幣制度のもとで金属貨幣や政府紙幣制度の場合であり、今日の1万円の日銀行券の生産コストが約20円であるとしても、日銀行にその差額である9080円の貨幣発行益が生じているとはいえない。日銀行券の発券チャンネルは、民間銀行が日銀行当座預金の一部を解約して日銀行券を引き出すことに始まり、最終的には私たち個人や企業などの民間主体が民間銀行の預金の一部または全額を解約して、窓口やATMから日銀行券を手にするルートであり、日

    【小ネタ】通貨発行益は額面ー製造コストではないよというお話|TagoMago
    maturi
    maturi 2020/10/22
     ちがうもん! 教科書に書いてある説明日銀のサイトに書いてある通貨発行益の説明とか関係なく、僕の考えた 1万円札1枚印刷すると9980円の儲けが通貨発行益という説は正しいもん!(井上智洋)
  • 【解題】ニコラス・カルドア『ニューマネタリズム批判』(フリードマン・カルドア・ソロー「インフレーションと金融政策」収録)|TagoMago

    前回のフリードマン『金融政策の役割』に続き、カルドアの『ニューマネタリズム批判』の解題という名の要約である。ニコラス・カルドアによる「The New Monerism」と題された論文は、1970年3月12日にロンドン大学で行われた講演が元になっている。元論文は以下のリンクを参照して欲しい。余談だが、カルドアは、オーストリア学派の重鎮であるフリードリヒ・ハイエクのを若い時に1冊翻訳したぐらい筋金入りのハイエクの信奉者であった。(P.37) N.Kaldor "The New Monetarism" , Lloyds Bank Review. July 1970. http://public.econ.duke.edu/~kdh9/Courses/Graduate%20Macro%20History/Readings-1/Kaldor.pdf マネタリズムの基命題カルドアは、マネタリズムの

    【解題】ニコラス・カルドア『ニューマネタリズム批判』(フリードマン・カルドア・ソロー「インフレーションと金融政策」収録)|TagoMago
    maturi
    maturi 2020/10/07
    カルドアがマネタリズムの基本命題を批判し、トービンが理論的欠陥を指摘するのに対して、フリードマンは正面から反論するよりは、詭弁に近い揚げ足取りの弁舌力でひらりとかわすといった応対しかみせず、学問的
  • 【解題】ミルトン・フリードマン『金融政策の役割』(フリードマン・カルドア・ソロー「インフレーションと金融政策」収録)|TagoMago

    読む前は、ミルトン・フリードマンとニコラス・カルドアの論争に対してロバート・ソローがコメントを寄せている内容だと勝手に思っていたが、そうではなく3人の論文を一冊のにまとめた日オリジナルの書籍である。書に収録されているフリードマンとカルドアの論文は、ネットでダウンロードできるので、興味ある方は以下を参照。(ソローの論文は著作に収録) M.Friedman, "The role of Monetary Policy", American Economic Review. March 1968. https://www.fep.up.pt/docentes/pcosme/CIF_1Ec101_2014/Freedman1968.pdf N.Kalrod , "The New Monetarism" , Lloyds Bank Review. July 1970. http://public

    【解題】ミルトン・フリードマン『金融政策の役割』(フリードマン・カルドア・ソロー「インフレーションと金融政策」収録)|TagoMago
    maturi
    maturi 2020/03/06
    フリードマンはデフレ容認論者
  • 「レンズを変えろ!」 ビル・ミッチェル講演会 in Tokyo潜入記 番外編|TagoMago

    11/5の講演会では、ミッチェル先生に加えて、日側からは京都大学レジリエンス実践ユニット関係者、所謂「表現者」グループの藤井聡先生、青木泰樹先生、柴山桂太先生がそれぞれ講演をおこなった。その中で、柴山桂太先生の講演がベストアクトだった。個人的な雑感だが、「表現者グループ」の中で、最もMMTを咀嚼して血肉化してるのが柴山先生だと思う。手短であるが、当日の柴山先生の講演内容の紹介をしておきたい。 (講演中の柴山先生と少し疲れ気味で聴講中のミッチェル先生) 「ネオリベラリズム」という妖怪90年代のグローバリゼーションの発展と共に、世界では「新自由主義体制」が現在に至るまで猛威を振るっている。「新自由体制」の特徴として、政府の緊縮財政、緊縮財政をサポートする"インフレファイター"としての中央銀行の独立性というイデオロギー(MMTerの人たちも「中央銀行の独立性」というのは、これもまた主流派のイデ

    「レンズを変えろ!」 ビル・ミッチェル講演会 in Tokyo潜入記 番外編|TagoMago
  • 「レンズを変えろ!」 ビル・ミッチェル講演会 in Tokyo潜入記|TagoMago

    ステファニー・ケルトンに続き、大物MMTerの来日講演二回目。ということで今回は衆議院第一議員会館で開かれたビル・ミッチェル先生の講演会に行ってきた。 (講演会でのミッチェル先生の姿) 講演会での話題は、主流派経済学批判、主流派というレンズを捨て去り、MMTというレンズで物事を見よという認識の転換、気候変動に関する話題が中心であった。MMTの心構えを説くという「MMT(現代貨幣理論)の第一歩」と言っても良い。いきなり、マニアックな金融オペレーションの話や国債廃止論などを出されても、会場は困惑したと思うので良かったと思う。今回のレポートも前回と続き、飽くまで個人の備忘録であり、聴き違いや事実誤認があるかもしれない。それに加えて講演会の「ライブ感」を出すために、このレポートの文章はかなりブツ切りで粗い。その点はご了承頂きたい。 主流派(Main stream)批判世界金融危機(GFC)以降、日

    「レンズを変えろ!」 ビル・ミッチェル講演会 in Tokyo潜入記|TagoMago
    maturi
    maturi 2019/11/07
    記者の方々は、「MMTは"Printing Money"である」とは決して書いて欲しくない。私は今日一度も講演で"Printing Money"という言葉を使っていない。国の貨幣発行能力を持ってして、完全雇用を達成するのが、MMTの主張である。
  • ケルトンがやって来たヤァ!ヤァ!ヤァ!  ステファニー・ケルトン講演会潜入記|TagoMago

    というわけでMMTの代表的な指導者の一人であるステファニー・ケルトンの講演会に行ってきた。 twitterで呟いて、それを後でtogetterでまとめようかと思ったが、あまりに長くなってしまうので、この場を借りて当日のメモを復元しながら後付でルポタージュしていこうと思う。『』内はメモに記した当日のケルトンの発言であり、そこに補足説明とか個人的な感想を加えたものである。飽くまでこれは個人の備忘録であり、聴き違いや事実誤認があるかもしれないが、その点はご了承頂きたい。 Lesson① What is MMT?『MMTは実は新しくなく、いくつかの経済学の要素の組み合わせである』 『ワシントン・ポストの図式はちょっと違うかな』 『MMTにはそこに流れ込む何人かの経済学者がいるが、とくに重要なのは、アバ・ラーナー、ハイマン・ミンスキー、ワイン・ゴドリーだ』 (Dylan Matthews, Grap

    ケルトンがやって来たヤァ!ヤァ!ヤァ!  ステファニー・ケルトン講演会潜入記|TagoMago
    maturi
    maturi 2019/07/19
    すごくサービス精神が旺盛でほっこりする|キースロットという頻出語が理解できなかったがキーストロークのことだろうか(
  • 読書メモ:マーク・ブライス『緊縮策という病』その①|TagoMago

    『反緊縮三部作』(ポール・クルーグマン『さっさと不況を終わらせろ』、マーク・ブライス『緊縮策という病』(NTT出版)、デヴィット・スタックラー&サンジェイ・バス『経済政策で人は死ぬか?』(草思社)の一つ。原題の「Austerity:The History of a Dangerous Idea』が表しているように、「緊縮」についての思想史について主に書かれている。筆者のマーク・ブライスは、ブラウン大学の政治学部教授で国際政治経済学者。書の構成は大きく分けて全三部で構成されている。書評というより読書メモみたいなものなんでその点は了承して欲しい。 第一部:われわれはなぜ緊縮しなければならないのか?(第二章~第三章) 第二部:緊縮策に関する一対の歴史(第四章~第六章) 第三部:結論(第七章) あとがき第一部の第二章と第三章は、アメリカでなぜ住宅バブルが弾けて銀行危機が起こったのか?とそれが如何

    読書メモ:マーク・ブライス『緊縮策という病』その①|TagoMago
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