欧米はもちろん、中国や韓国でも、40代で大企業、一流企業の社長や政治リーダーになる人は珍しくありません。そういう世界の潮流に逆らって、日本ではそのひとつ上の世代がリーダー層として実権を握り続けています。これはなぜなのでしょう? 思いつくままに「シニア層が、パワー志向となり、権力を握る理由」を考えてみると、 (1)寿命が長くなった 日本人の平均余命はとても長いため、政治家や経営者、自治会長のような“年齢による一律定年が適用されない世界”では、元気な高齢者は80歳までなど、そのままリーダーポジションに残ります。 (2)人生における家庭の位置づけが低い 今のシニア世代には、「男は外で戦い、女が銃後(家庭)を守るものだ」という概念があります。長い間に染みついた、この男女の役割論的な感覚に基づき、「働き続けること=男であり続けること」、「引退して家庭や地域などの女の世界に入るのは、男として終わりを意