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ブックマーク / blog.midnightseminar.net (46)

  • 日本人は「アイデンティティ」という概念を理解できない? - The Midnight Seminar

    Identityについて語ってしまった 昨日、仕事中に、なぜか業務のメールで「日人はアイデンティティという概念をなかなか理解できないのではないか」というような話をくどくどと語ってしまった。これは昔から気になっている問題だったので、つい考えこんでしまったのだ。 考え込んでしまったきっかけは、WebサービスのID連携に関する用語の整理をしていて、いくつか文書を読んだこと。 たとえばこれ*1。 Provisioning and deprovisioning in an identity federation 会員制のWebサービスどうしでIDを連携して、ユーザが1セットのID・PWで両方のサービスを使えるようにしてやることをSSO(Single Sign-on)というのだが、この文書はそのSSOを実現するためのSAMLという方式について書かれたものである。 SAMLの具体的な方式については

    日本人は「アイデンティティ」という概念を理解できない? - The Midnight Seminar
  • スプラトゥーンが子どもをキレやすくする?—ゲームの悪影響に関する最近の実証研究論文を読んでみた - The Midnight Seminar

    年末年始は風邪で寝込んでいたこともあり,時間がなくなったので年賀状を書くのもサボって論文を書く(ためのデータ解析のやり直し)作業をやってるのだが,息抜きにYahoo!知恵袋スプラトゥーン関連の質問を検索してたらヘンなのがあった. detail.chiebukuro.yahoo.co.jp スプラトゥーンはプレイヤーを「イラッと」させるところがあり,子どもがキレやすくなってしまうと懸念しているらしい. 知恵袋上で回答も書き込んでおいたのだが,関連する内容を簡単にここにメモしておこう. なお,タイトルがミスリーディングだったかもしれない.エントリではスプラトゥーンの影響を論じた論文を参照しているわけではなく(そんな論文まだ無いと思う.),テレビゲーム一般についての論文を参照しながらスプラトゥーンの悪影響について考えようと思ったものである. 「ゲーム脳」はトンデモ説? 10年以上前に『ゲーム

    スプラトゥーンが子どもをキレやすくする?—ゲームの悪影響に関する最近の実証研究論文を読んでみた - The Midnight Seminar
  • 坂口安吾『特攻隊に捧ぐ』 - The Midnight Seminar

    堕落論 (新潮文庫) 作者: 坂口安吾出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2000/06メディア: 文庫購入: 7人 クリック: 97回この商品を含むブログ (155件) を見る N部先生が4月ぐらいに居酒屋で、「坂口安吾の『堕落論』の文庫の所収されている『特攻隊に捧ぐ』を最近読んだら、僕が子供のころから戦争や特攻に関して思っていたことがそのまんま書いてあって驚いた」と絶賛されていた。私が持ってた『堕落論』の角川文庫版には載っておらず、新潮文庫版だと載っているので買って読むことにした。 これは確かに名文中の名文で、以来いろんな人にすすめている。反戦派で、天皇制廃止を唱えた安吾が贈る特攻隊への賛辞。日のバカ右翼にもクソ左翼にもなかなか理解できないだろうけど、素直に考えれば、安吾のような受け入れ方をしないと戦争も人間も理解できないように思えて(って私ごときに理解できるようなものではないと思

    坂口安吾『特攻隊に捧ぐ』 - The Midnight Seminar
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    midnightseminar 2015/08/22
    これは本当に名文中の名文だと思うが、『失敗の本質』とかを読んで偉そうに日本軍をdisってる奴らは絶対に理解しようとしないから、人に勧めるにも相手を選ぶ必要がある。
  • 安倍談話を読んで思い出した「戦前日本の軍事行動の正当性」の話 - The Midnight Seminar

    敗戦後70年の安倍談話を読むと、前半のあたりにちょっとだけ日のホシュ派が長年言いたがっていたようなことが盛り込まれていて、安倍首相は満足しているのかもしれない。 百年以上前の世界には、西洋諸国を中心とした国々の広大な植民地が、広がっていました。圧倒的な技術優位を背景に、植民地支配の波は、十九世紀、アジアにも押し寄せました。その危機感が、日にとって、近代化の原動力となったことは、間違いありません。アジアで最初に立憲政治を打ち立て、独立を守り抜きました。日露戦争は、植民地支配のもとにあった、多くのアジアやアフリカの人々を勇気づけました。 世界を巻き込んだ第一次世界大戦を経て、民族自決の動きが広がり、それまでの植民地化にブレーキがかかりました。この戦争は、一千万人もの戦死者を出す、悲惨な戦争でありました。人々は「平和」を強く願い、国際連盟を創設し、不戦条約を生み出しました。戦争自体を違法化す

    安倍談話を読んで思い出した「戦前日本の軍事行動の正当性」の話 - The Midnight Seminar
  • マーサ・スタウト著『良心をもたない人たち』("The Sociopath Next Door")が規定する「サイコパス」の特徴 - The Midnight Seminar

    良心をもたない人たち (草思社文庫) 作者: マーサスタウト,Martha Staut,木村博江出版社/メーカー: 草思社発売日: 2012/10/04メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 8回この商品を含むブログ (14件) を見る 著者は臨床心理学者。書の主張は、とにかく「良心をもたない人たち」ってのが一定割合は世の中に存在していて、彼らは「良心のある人たち」が期待するよりもはるかに理解し合うことが難しい(というか不可能な)相手なので、気をつけましょうということである。 トンデモっぽく読むこともできると思うが、個人的には納得のいく(頭に実例が思い浮かんでリアリティを感じられる)内容だった。 書の中で私が主に関心を持ったのは、著者が「良心をもたない人たち」の特徴を規定している記述群で、「あーこれは当てはまる例あるわ」とか思いながら読み進めた。 他にも、「良心」というものをめぐる

    マーサ・スタウト著『良心をもたない人たち』("The Sociopath Next Door")が規定する「サイコパス」の特徴 - The Midnight Seminar
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    midnightseminar 2015/06/23
    「知能はそこそこの場合」のサイコパスにはたまに出会う気がする
  • 同性婚の話の続き - The Midnight Seminar

    2015-06-20 同性婚の話の続き 渋谷区の同性パートナーシップ条例について、以下のエントリを以前書きました。 渋谷区の「同性パートナーシップ条例」とそれに対する反対運動について - The Midnight Seminar このエントリにコメントを頂いていて、ある程度長くなったので、個別エントリとして返事を書いておくことにしました。 頂いたコメントは以下のとおり。 ブログ主さんの「なぜ結婚にこだわるか」をめぐる論考は、同性婚(とその希望者)に関してというより、婚姻制度そのもの(とその希望者)に関してのものですよね。 「婚姻制度は異性ペアのためのもの」という予断がない限り、「『同性ペアは』なぜ結婚したがるのか」という問題設定を立てること自体がおかしいと思うのですけど。 (別にブログ主さんを批難しているわけではありませんので、念のため。) あと、『権利が制限されていること自体

    同性婚の話の続き - The Midnight Seminar
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    midnightseminar 2015/06/20
    コメント欄でやりとりが続いている。
  • 集団的自衛権に関する憲法解釈は変更されていない? - The Midnight Seminar

    憲法学者の見解 通勤時間にいろいろ動画の番組を見てるんですが、今さら感がかなりありますけど、集団的自衛権の行使容認とやらについて、憲法学者の木村草太氏がインタビューに出ていたのを見ました。 木村草太氏:国会質問で見えてきた集団的自衛権論争の核心部分 - YouTube 先日、「集団的自衛権の行使容認」問題についてのメモ - The Midnight Seminarというエントリを書きましたが、その時自分でも閣議決定の文を読んでて、騒がれている割に「何が画期的なのか」がイマイチ分からず苦しみました。 自国の存立が脅かされる場合でなければ武力行使はできないわけなので、日が関係ない他国の戦争に巻き込まれるという話ではないよなと(そもそも集団的自衛も自衛の一種なので、当たり前ではある)。 まぁ結局はアメリカへのゴマすりが実際の目的だと言われているので、細かいことを考えても仕方ないとしても、文言

    集団的自衛権に関する憲法解釈は変更されていない? - The Midnight Seminar
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    midnightseminar 2015/06/12
    去年の閣議決定の際の記事
  • 大阪都構想の住民投票で明らかになったのは「シルバーデモクラシーの威力」ではなく「若者の浅はかさ」 - The Midnight Seminar

    都構想を誤解している人たち いわゆる大阪都構想についての住民投票*1で反対が多数となり、都構想はめでたく否決されたわけだが、年代別賛否割合のグラフをみて「若者は賛成多数だったのに70代以上の老人の反対が多かったせいで、改革が妨害された」と論じる「シルバーデモクラシー」論が登場して話題になっている。 若者は新しいものを好み、老人は古きを大事にします。 長く生きた人がその環境に愛着を持ち、変化を嫌うのは仕方のないことです。 少子高齢化が頂点にまで達した社会で、20年後、30年後のために変化を受け入れるのはこれほどまでに難しいものなのかと、改めてこの身に痛感せずにはいられません。 (略) 20代・30代・40代の将来世代を担う若者たちは明確に変化を望み、リスクを取ってでも挑戦しようとする意志をしっかりと表明しました。 シルバーデモクラシーに敗れた大阪都構想に、それでも私は希望の灯を見たい あまり

    大阪都構想の住民投票で明らかになったのは「シルバーデモクラシーの威力」ではなく「若者の浅はかさ」 - The Midnight Seminar
  • アキレスと亀(ゼノンのパラドックス) - The Midnight Seminar

    しょーもないネタですが、久しぶりに思い出したので書いておこう。 ゼノンのパラドックスの一つに「アキレスと亀」という有名な問題がある。簡単にいうと、 アキレスは亀よりも速く走れる。 亀の方が前にいる状態で、同時にスタート。 亀がスタート時にいた地点にアキレスが到達したとき、亀はすこし前に進んでいる。 その少し前に進んだ亀がいる地点にアキレスが到達するとき、亀はまたすこし前に進んでいる。 この行程は無限に繰り返される。 よってアキレスは亀を追い越せない。 というもので、有名な問題なので、解説しているサイトもたくさんある。はてなクエスチョンでも問いがたてられてい、いろんな解説がされていた。 http://q.hatena.ne.jp/1149753436 だいたい、無限等比級数のイメージで説明する場合が多いようだ。つまり、上記の「亀がもといた地点に……」の行程は無限に繰り返されるが、1行程に必要

    アキレスと亀(ゼノンのパラドックス) - The Midnight Seminar
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    midnightseminar 2014/12/26
    “「無限」というのは「量」でも「数」でもなく、単なる考え方の方法の一つ、思考の規則の一つにすぎない”
  • 選挙に行くほうが馬鹿かもしれないし、一票の格差に目くじらを立てなくてもいいかもしれない - The Midnight Seminar

    選挙に行く奴のほうが馬鹿であるとも言える 昨日ネットをみていたら、 選挙に行かない男と、付き合ってはいけない5つの理由 という記事が話題になっていた。この記事には共感できる部分もあって、3番で言われているように「『なんだかよく分からない』ことに対して何もしない」のは確かに良くないし、5番で言われているように「斜に構えているのが格好良いと思っている」奴はたしかに私も嫌いだ。 しかし、たとえば「彼が『どこに入れても同じだよね』と言っていたら、彼は日語を読む能力が欠けている」という部分とか、「選挙を放棄するということは、君にも君たちの子どもの将来にも、気では関心ないよ」という部分は、論理的に間違っていると思う。 筆者はそもそも、「あなたの彼氏が選挙に行かない理由」として5つのパターンしか挙げていない。 「面倒くさい」 「どこに入れても同じ」(政党間に差がないという意味) 「なんだかよく分から

    選挙に行くほうが馬鹿かもしれないし、一票の格差に目くじらを立てなくてもいいかもしれない - The Midnight Seminar
  • 「集団的自衛権の行使容認」問題についてのメモ - The Midnight Seminar

    変な議論 間違いもあったので記事を2回ぐらい全体的に書き直しました。 集団的自衛権の行使容認の問題がめちゃめちゃ盛り上がっていて、新聞テレビはほとんど見ていないのでよく分からないが、会社の近くでも連日デモが行われているし、知り合いのFacebookとかでもにわかに政治的な記事が流れまくっている。 私はそもそもあまり勉強してないので国際法や憲法について詳しく知らないのだが、個人的には、集団的自衛権の行使を認めるか否かというのは、それ自体は安全保障上の課題全体のなかでは些末な論点なんじゃないかと思えてしまい、今の騒ぎは色々ピントがずれてて気持ち悪いと感じる。 今回の閣議決定で認められる(と解釈される)ことになったのは、 我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合において、これを

    「集団的自衛権の行使容認」問題についてのメモ - The Midnight Seminar
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    midnightseminar 2014/07/05
    すこし加筆・修正した。
  • 「教養の伝達」と「科学の研究」(ホセ・オルテガ著『大学の使命』レビュー) - The Midnight Seminar

    大学の使命 作者: J.オルテガ・イ・ガセット,Jos´e Ortega y Gasset,井上正出版社/メーカー: 玉川大学出版部発売日: 1996/12メディア: 単行 クリック: 3回この商品を含むブログ (1件) を見る つい最近、安倍政権の大学改革を批判する記事をいくつか読んだこともあって(この記事とかこの記事)*1、なんとなく、オルテガの『大学の使命』をパラパラと読み返してみたので、簡単にメモしておくこととする。 大学一年生ぐらいの頃に読んだと思うが、まったく内容が記憶に残っていなかったので、あまり感慨を受けることもなく読み流したのだろう。大学に入る前に読んだ『大衆の反逆』の印象があまりにも強烈だったのも、書の印象が薄かった原因だと思われる。 しかし改めて読むと、さすがにオルテガはなかなか重みのあることを言っている。まぁ考えてみたら普通の内容だとも言えるのだが、1930年代

    「教養の伝達」と「科学の研究」(ホセ・オルテガ著『大学の使命』レビュー) - The Midnight Seminar
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    midnightseminar 2014/06/01
    研究室の合宿で、学部・修士の学生の課題図書の1つになるかもしれない。
  • 史上最悪のネットセキュリティ危機と騒がれてる「Heartbleed」問題に関するメモ(よくわかっていない素人レベル) - The Midnight Seminar

    ※2014/4/15 すこし追記 数日前から話題になりまくっているように、Heartbleedと呼ばれるインターネット史上最悪ともいわれるセキュリティ危機が起きているらしい。 私はインターネットの技術をよく分かってないので、具体的に何がやばくて何をしたらいいのかがあまり理解できないのだが、放置するのもあれなので、関連する一般向けの記事だけは読んでみた。 で、結局のところ、われわれにできることとしてはパスワードを変えるぐらいしか対策はなく、あとは将来に向けてセキュリティ意識を高めましょうぐらいのことしか言えないみたいなので、深く考えるのはやめたのだが、とりあえず読んだものについてはまとめておくことにした。 このエントリの前半はリンクの羅列ですが、後半はド素人が自分の大まかな理解を確認するために書いてるような感じなので、内容は信用しないで、専門家の説明を読みにいってください。*1 まず、とにか

    史上最悪のネットセキュリティ危機と騒がれてる「Heartbleed」問題に関するメモ(よくわかっていない素人レベル) - The Midnight Seminar
  • Research Blogging——学術研究の業績をブログで広めるためのプラットフォーム - The Midnight Seminar

    Research Blogging(以下「RB」)という、「査読付きの学術論文を参照して書かれたオリジナルな意見であること」をルールとして書かれたブログ記事をネットワーク化する試みがあって、とても面白いので毎日チェックしています。 Research Blogging(http://researchblogging.org/) これは一言で言えば、学術研究の成果を一般にも分かりやすく紹介するようなブログ記事をまとめるためのプラットフォームです。自分の研究について宣伝するための仕組みではなく、ジャーナルを読んで面白いと思った論文を紹介して広めるための仕組みですね。 数千のブログがRBに登録していて、記事数は数万にのぼり、かつ毎日どんどん更新されています*1。 ググってみたところ、RBについて日語で言及している記事は全く見つからなかったので、どのようなサービスなのかをまとめておきます。あわせて

    Research Blogging——学術研究の業績をブログで広めるためのプラットフォーム - The Midnight Seminar
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    midnightseminar 2014/02/12
    これ日本でも流行って欲しかったんやけど、本家も一年ぐらい新規投稿がなく、ご臨終を迎えられたもよう。
  • (補足)福田恆存の「小林秀雄」論 - The Midnight Seminar

    昨日のエントリ(「自意識に詰め腹を切らせる」)で、長年気になっていた「自意識に詰め腹を切らせる」というセリフの出典を確認したのだが、この福田恆存による小林秀雄論は、短い評伝なのに内容が難しくて、久しぶりに「これは何を言ってるんだ……?」と悩みまくってとても疲れたので、一応考えたことをメモしておくことにする。解釈は間違っているかも知れないけど。 自我=自意識の無力さ 私は孫引きで覚えていた「自意識に詰め腹を切らせる」というフレーズを、「まともな人間は、自分の自意識みたいなものには、きちんと自分で始末を付けて生きているものなのだ」という意味に理解していた。「自意識には自分で始末を付けなければならない」ということ自体は正しいと思っているが、福田恆存が小林秀雄を評して言いたかったのは、そういうことではないのだ。 福田の「小林秀雄」を読むと、小林秀雄が「人間は自意識をコントロールして生きなければなら

    (補足)福田恆存の「小林秀雄」論 - The Midnight Seminar
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    midnightseminar 2014/01/24
    自分で書いといて内容ほとんど忘れてたんだけど(今日コメントしてくれた人がいて通知が来て読み直した)、福田恆存ってやっぱすごいと思う。あんま読んでないけどw
  • 楠戸伊緒里『放射性廃棄物の憂鬱』(祥伝社新書)――10万年の地中管理は可能か - The Midnight Seminar

    放射性廃棄物の憂(祥伝社新書269) 作者: 楠戸伊緒里出版社/メーカー: 祥伝社発売日: 2012/03/02メディア: 新書購入: 3人 クリック: 138回この商品を含むブログ (2件) を見る 放射性廃棄物の処分方法を詳細に論じた一般向けの新書である。たぶんあんまり売れているではないと思うけど、最近読んだ原発関係ののなかでは個人的には一番面白かった(発売されたのは先月)。ちなみに書は、原発とは言っても、「脱原発か原発推進か」みたいな世間を賑わせている話題は全く出てこない。 高レベル放射性廃棄物の最終処分というのは10万年ぐらいの長期間にわたって管理が必要となるもので、誰もその行く末に責任が持てないから原発反対論の根拠の一つともなってるわけである。しかし著者は、この途方もないスケールの課題を扱いながら、べつに「だから原発なんてやめてしまおう!」みたいな議論にはまったく進まず

    楠戸伊緒里『放射性廃棄物の憂鬱』(祥伝社新書)――10万年の地中管理は可能か - The Midnight Seminar
  • 田母神俊雄氏の昔の主張の問題点(『自らの身は顧みず』及び「田母神論文」について) - The Midnight Seminar

  • 「自意識に詰め腹を切らせる」 - The Midnight Seminar

    ずいぶん前から探していた文献にようやくたどり着くことができたので、将来、だれかがネットで検索して見つけることもあるかもと思い、メモしておきます。 自意識過剰な人々 先日、ある飲み会で、自意識過剰な人たちについてどう思うかというようなこと話題になったことがあった。学会の研究発表会とかで、無意味に知識をひけらかして発表者を困らせようとする奴たまにいるよね、みたいな文脈だったと思う。 自意識過剰というのは、一応ある程度イメージは共有されていると思うのだが、「自慢話が好き」とか「自己顕示欲が強い」とか「承認欲求が強い」とかいうのとは(関係はあるけど)微妙に異なっていると思う。心理学で、自意識の強さを計測する尺度が開発されていてその日語版もあるようなのだが、それを論じた論文(その1、その2)でも言われているように、要するに自意識というのは単に「自分に対して強い注意(関心)が向いている状態」のことだ

    「自意識に詰め腹を切らせる」 - The Midnight Seminar
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    midnightseminar 2014/01/09
    「自意識過剰」ってのは、「自己顕示欲が強い」とも「承認欲求が強い」とも微妙に異なる。
  • 「古典」を読むことの意義について - The Midnight Seminar

    読書会 いま、都内で働いてる学生時代の友人たち数名と、様々な分野の「古典」を中心とする読書会を1~2ヵ月に1回ぐらいのペースで行っています。学生時代もやっていたのですが、最近また始めました。分野としては社会科学や歴史を中心としており、古典といっても岩波文庫に載るレベルのガチの古典だけではなく、比較的新しいであっても論壇賞を受賞するなどして定評を得ている研究書であれば取り上げたりします。要は「権威」のあるを読むわけですw 学生の頃はけっこう、古典みたいなものにずっと腰を据えて取り組んでいたような気がしますが、就職するとそんなもんなかなか読む気にならない。しかし冷静に振り返ってみると、自分が何度も思い出し、折に触れて言及したくなる書物というのは、だいたい「古典」みたいなものばかりだということに気づきまして、まぁ年に10冊程度ではあってもヘビーな古典にしっかり当たっておくのは、将来何かの役に

    「古典」を読むことの意義について - The Midnight Seminar
  • 「コンビニ冷蔵庫事件」と「プラカード事件」 - The Midnight Seminar

    いわゆる「コンビニ冷蔵庫事件」に関するブログやらTogetterの記事を読んで、ふと作家の山田風太郎が終戦直後に「プラカード事件」についてのコメントを日記に書きつけていたのを思い出したので、メモしておきます。 コンビニ冷蔵庫事件 7月に、コンビニのバイトの人が冷蔵庫に入ってふざけた写真を撮影し、Twitterに掲載したところ炎上したというのがあって、その後似たような事例が何個も見つかって8月頃まで騒ぎになっていたのでした。 発端となったローソンのアイスのやつは冷蔵庫じゃなくて「冷凍庫」なんですが、ネットの記事だと「コンビニ冷蔵庫」としているものも多いようです。 コンビニ店員がアイスの冷蔵ケース内で寝転ぶ写真、Facebookに ローソンが謝罪、FC契約解除 - ITmedia ニュース http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1307/15/news0

    「コンビニ冷蔵庫事件」と「プラカード事件」 - The Midnight Seminar