第1回「エンタープライズクラウドを構成する4つの利用モデル」でクラウドコンピューティングの利用モデルについて解説したが、プライベートクラウドはパブリッククラウドとは形態が大きく異なり、導入にも時間を要す。 パブリッククラドは企業のファイアウォールの外側に構築される形態で、インターネットを介して不特定多数の企業などに提供されるサービスである。一方、プライベートクラウドは、仮想化や標準化、自動化などのクラウド技術を活用し、顧客または提供事業者側のデータセンターに自社専用の環境を構築することによって、コンピュータリソースをユーザーに柔軟に利用させるシステムである。プライベートクラウドは企業のファイアウォール内に構築される形態だ。 また、パブリッククラウドの場合は、カスタマイズの範囲は限定的ではあるが短期間で導入でき、必要に応じてコンピュータリソースをスケールアップ/スケールダウンすることが容易で