茂森さんは、脳性まひのソフトウェアエンジニアだ。日本の大学を出た後、カリフォルニア大学バークレイ校でコンピュータサイエンスの学位を取得、シリコンバレーとイギリスのサン・マイクロシステムズで働いた後、アメリカの大学院の修士を卒業したところだ。 茂森さんの障害は重い。歩くことはできるが、電動車いすを利用することが多い。言語障害もある。普通学級の小学校に入る際に受けた知能検査で、校長先生に驚かれたほどのIQを持つ茂森さんだが、考えを人に伝えるのには大変な苦労を伴う。 しかし、脳性マヒの茂森さんは、普通の人がイメージするおとなしい障害者とはだいぶ違うようだ。アウトドアが好きで、スキーや車椅子サッカーもやっていたようで、スカイダイビングやミネソタでやられている冬季犬ぞりキャンプにも参加している。最近は、自家用の電動車椅子をモトクロス・バイクに見立て、シリコンバレーを囲む山々に果敢に挑んでいるようだ。