金に困った男性らを集めて中国東北部への渡航ツアーを組み、その場で結婚した中国人女性を来日させる偽装結婚グループの存在が、読売新聞の取材で明らかになった。 男性は100万円程度の報酬、女性は就労目的で、大阪府警も偽装結婚あっせんの疑いで捜査している。一方、日本人配偶者として女性が入国する前には、結婚の経緯に不審点がないか入国管理局がチェックしているが、初対面同士の“即日婚”でもパスしている実態に、審査の甘さも指摘されそうだ。 「こんなデタラメな結婚が認められるのか、半信半疑だった」。2008年2月、ツアーに参加した大阪市の40歳代の男性会社員は、そう振り返り、詳しい手口を証言した。 当時、多額の借金があり、知人から「金になる仕事がある」と紹介されたのが、名古屋市の会社社長だった。 社長は愛知、和歌山両県で飲食店を経営する一方で、偽装結婚を承諾した男性が何人かそろうと、中国東北部へ渡っていると