米海軍が、米本土を母港とする原子力空母「カール・ビンソン(CV)」を沖縄近海に展開させたことが5日、分かった。複数の政府筋が明らかにした。海上自衛隊、韓国海軍と共同訓練も行う。横須賀基地(神奈川県)が母港の空母「ジョージ・ワシントン(GW)」が約3カ月間の定期整備に入り、その穴を埋めるため東アジアに2隻目の空母を投入し、共同訓練まで行うのは極めて異例。 CVは約3週間かけ、訓練や寄港を繰り返しながら東シナ海や南シナ海を航行する。延坪(ヨンピョン)島砲撃で緊迫状態が続く朝鮮半島情勢を受け、作戦可能な空母を常時展開させておくことで、北朝鮮のさらなる挑発行為を抑止する考えだ。また、南シナ海では、東南アジア諸国も領有権を主張する南沙(スプラトリー)諸島と西沙(パラセル)諸島で実効支配を進めるなど、海洋進出を活発化させている中国を牽制(けんせい)する狙いがある。 CVには駆逐艦2隻と巡洋艦1隻なども