原子力発電と、墜落事故が相次ぐ米海兵隊の垂直離着陸機オスプレイ。悪夢のような組み合わせが、現実になる危険があります。24年前には、伊方原発上空を飛行していた米海兵隊ヘリが、同原発から800メートル先に墜落するという事故も起こっていました。(竹下岳) 1988年6月25日午前10時10分。視界20メートルの濃霧に包まれた佐田岬半島の北側斜面に、普天間基地(沖縄県宜野湾市)所属のCH53Dヘリが激突しました。そこは伊方原発(愛媛県伊方町)のほぼ真上でした。現場を歩くと、その「近さ」に慄然(りつぜん)としました。 機体は強い衝撃で跳ね返り、山頂を越えて南側斜面を200メートルほどずりおちて大破。乗組員7人は全員死亡しました。 「機体が跳ね返らなかったら、原発敷地内に落ちて大惨事になっていた」。現場に急行した日本共産党の中川悦良県議(当時)は、こう証言します。 海兵隊は非常線を張り、中川さんたちも