食中毒を防ぐため、厚生労働省は6月にも牛の生レバー(肝臓)を食品衛生法で禁止する方針だ。「もうレバ刺しが食べられない」とがっかりしている人は多いが、この方針が撤回される可能性はまだ残されている。(平沢裕子)来月末までに 厚労省が牛の生レバーの販売を禁止するのは、同省の調査で昨年、重い食中毒を起こすO(オー)157など腸管出血性大腸菌が肝臓内部から発見され、それを殺菌する手段が見つからなかったためだ。 O157は少量の菌でも食中毒を引き起こす。ユッケの場合、肉の内部にこれらの菌はいないため、汚染の可能性がある外側の加熱殺菌の条件付きで提供を可能とした。しかし、内部に菌がいる肝臓の場合、外側の加熱だけでは殺菌したことにならず、内部まで加熱するとレバ刺しとして提供できない。 規制を検討していた厚労省の部会で、加熱以外の方法として示されていたのが、塩素系消毒薬(次亜塩素酸ソーダ)による殺菌だ。全国
厚生労働省が生の牛レバー(肝臓)の提供禁止を検討していることに対し、食肉業界が巻き返しに必死だ。東大教授の協力の下、食中毒を防ぐ方法を探る実験を開始。「結果が出るまで結論は待って」(業界関係者)。禁止の是非を議論する厚労省薬事・食品衛生審議会の部会の次回会合は24日に開かれる。 「牛レバーは販売量も価格も半減している。百パーセント安全でないことは承知しているが、生食の可能性は残してほしい」。今月8日、民主党の「焼肉を考える議員連盟」の会合で、日本畜産副産物協会の野田富雄(のだ・とみお)専務理事が窮状を訴えた。 発端は、5人が死亡した昨年4月の焼き肉チェーン店の集団食中毒。原因とされるユッケは、厳しい衛生条件を満たさない限り提供できなくなり、大半の店から姿を消した。続いて、ユッケより食中毒件数が多い「レバ刺し」が焦点となった。 昨年12月、厚労省の部会では、食肉処理から日がたっていない牛の肝
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