物質のもとになる分子を組み合わせてできた、大きさが100万分の1ミリという「分子の車」による世界でも初めてのレースが、日本やアメリカなどが参加してフランスで始まりました。分子を使って極めて小さな機械を作る技術は、将来のものづくりを根底から変える可能性があると注目され、今回のレースが、研究を加速させる大きなきっかけになると期待されています。 レースは、直径8ミリの丸い形をした金の板の上で行われ、板の表面にある微細な溝を利用して、設定した長さが1万分の1ミリのコースで、準備の6時間を含めて36時間の制限時間内にどれだけ進めるかを競います。 「分子の車」は、炭素や水素などの原子が数十個から数百個つながったもので、大きさは100万分の1ミリから100万分の3ミリほど、形はチームによってさまざまです。どの「分子の車」も特殊な顕微鏡を使って電気を流すと、車の一部が回転したり振動したりして前に進むという