Little Tales of British Life 文豪以前の漱石が辿った道筋 カルチャーショック理論で漱石を分析2021.05.04 夏目漱石は記憶と妄想をたどって著した小説「倫敦塔」の冒頭で、「どんな道を辿ったのか覚えていない」と述べています。当方はこのフレーズが気になり、彼の辿った道を想像してみました。地図帳“London A to Z”を広げると、彼の住んだガウワー・ストリート76番地の下宿からテムズ河畔まで南に一本道だし、テムズの左岸を東に向かって歩けば、わりとすぐに倫敦塔は見えてきます。道筋も簡単で、目的地がはっきりしているのに、小説には「迷う」とか、「道を聞く」とか書かれていて、漱石の意図が汲めません。漱石はあえて迷ってみたくなったのでしょうか。彼がなぜ街中を歩こうとしたのか、よく判らなかったので、漱石の最初の宿から倫敦塔まで何度か散策してみました。 真ん中の青いドアが
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