人呼んで、蝉丸P。音声合成ソフトを駆使した説法動画「ニコニコ仏教講座」が、「分かりやすい」とユーザーの人気を呼んでいる。「仏壇は携帯電話のようなもの」「仏教は身分やスペックを選ばない」 アニメやゲームの挿絵を背景にオタク系の比喩(ひゆ)を使い軽妙に説教する。その動機は「オタクの言葉で、仏教思想の見取り図を作れれば」と極めて真剣だ。煩悩、宗派、自殺…。堅いテーマで5本投稿した。 四国地方で約200軒の檀家(だんか)を持つ寺院の住職を務める。「リア住」(リアル住職)「僧職系男子」とも呼ばれ、約2400人からなる「ネット檀家の会」まで発生している。 「ユーザーが動画にウケてくれるだけでうれしい」と動画作成の喜びを語る。 「ニコニコ動画では、代表作がないと相手にされない」と、まずは昨年、木魚やお鈴を使った動画「仏具で演奏してみた」シリーズを投稿し注目を集めた。 「プロデューサー」を意味する「P」は