たぶん40代最後の年だった。 知り合いに頼まれて、 生まれて初めてバレーの舞台に立った。 地元のバレー教室が開催する 定例の発表会だった。 ある演目で、団員に適任者がなく 知り合いに出演依頼がきたらしい。 役柄は女王様。 本人は承諾したのだが、 もうひとつ条件(お願い)があって、 「王様役を連れてきて」ということだった。 さすがに二つ返事ともいかないので 様子を見るつもりで教室に行ってみたら 「すいません、今回は本当にありがとうござåいます」と、 主宰されている女性に言われて 引けなくなってしまった。 ちなみに二人とも、ど素人。 「そこに居てくれるだけでいいので…」 ということだったが、 結局なんだかんだと 1か月近く通って練習した記憶がある。 話を現在に戻して、少し前のこと。 仕事の打ち合わせをしていたある日、 「子育てが少し楽になってきたので 小さい頃からの夢だったバレーを習いたい」と