ことしの春闘で、食品大手の「味の素」は、来年4月から基本給を変えずに、所定労働時間を1日当たり20分減らすことで労使が合意する見通しとなり、ワークライフバランスの推進と実質的なベースアップの両立を図る異例の取り組みとなりそうです。 しかし、味の素の労働組合によりますと、ことしの春闘では、組合員から労働時間の短縮を含めたワークライフバランスの推進を優先してほしいという声が強く出されたことから、経営側に対し、ベアではなく労働時間の短縮を要求したということです。 これに対し経営側は、基本給は変えずに来年4月から1日の所定労働時間を現在の7時間35分から7時間15分に20分減らすことを回答し、近く労使が正式に合意する見通しとなりました。 会社では、所定労働時間は年間80時間削減され時間当たりの賃金が上がることで、実質的に月1万4000円以上のベアに相当するとしています。会社では、労働時間を短縮した