調査会社のIDC Japanは2015年7月9日、国内のIT市場に関する調査結果を発表した。2014年のIT市場は多くの産業でIT支出が伸びたことから前年比2.4%増となったが、2015年はその反動で同0.5%減の14兆6435億円にとどまると予測した。 2015年の国内IT市場は、全産業分野でおおむね横ばいかマイナス成長になるという。比較的高めのプラス成長が見込まれる産業は、銀行(前年比0.7%増)、組み立て製造業(同0.8%増)、プロセス製造業(同1.0%増)、公共/公益(同1.6%増)、官公庁分野(同0.7%増)である(図)。銀行では大手および地方銀行における大型案件が期待され、製造業では輸出産業を中心に円安の恩恵を受けて業績が好調に転じたことから凍結していたシステム案件が再開すると見込まれている。公共/公益では、2016年の電力小売り完全自由化、2015年に始動する「マイナンバー制