いろもの書評indexへ戻る 勝手に科学解説 (ネタバレ注意)小林泰三「海を見る人」 2002年5月31日初版発行 早川書房 ISBN4-15-208418-9 この項は書評・感想というより、『かってに科学解説』というつもりで書く。そういうわけだから読んでない人は読まないように。以下の文中、緑のイタリックで示したのは「海を見る人」からの引用である。 時計の中のレンズ <歪んだ円筒世界>と<楕円体世界>はどんな形をしているのか? 本文の描写を見ていくとわかる通り、<歪んだ円筒世界>は回転による遠心力(擬似重力)が働いて外側が下になっている。これに対し、楕円体世界では自身の万有引力によって、楕円体(ではないがだいたいそういう形)の中心が下になる。カオスの谷はちょうど遠心力と万有引力がつりあって無重力状態になるところであるらしい。 検算はとにかく答えだけでいいからさっさと教えろ