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ブックマーク / brevis.exblog.jp (7)

  • 技術リーダーの出現をはばむもの | タイム・コンサルタントの日誌から

    「最近の日の経済はどうですか?」——外国人と事をしていると、よくたずねられる話題だ。先週、北米の関連会社から来たエンジニア事していた時も質問された。またその前の週にも、フランスで開かれたPM関係の国際シンポジウムの夕会で、隣り合わせた顔見知りに、まったく同じ事をきかれた。彼は米国のビジネススクールの学部長だった。反対側に座ったインド人(彼は豪州の大学教授だったが)も、興味深そうに聞き耳を立てる。米国もオーストラリアも日から見れば隣国のようなものだが、こちらの発信力が低いせいか、日の状況はさっぱり分からないらしい。わたしは答えた。 --良くないよ。GDPは成長どころか、じり貧だ。株価は一応保っているけど、最近の報道によると、日銀と政府系の年金基金はなんと、上場企業全体の7%もの株式を買って持っているらしい。つまり買い支えているわけだ。 その問いに答えるのは、簡単ではない。経済学

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  • 物流センターとは何か | タイム・コンサルタントの日誌から

    物流センターとは何か。それは、物流のセンターである・・と答えたら、正解だろうか? 物流とはモノの流れ、すなわち販売者(生産者)から消費者へのモノの移動と輸送のことを指すのが普通だ。だとすると、産地も消費地も全国にちらばっているのだから、物流に「センター」があるというのはおかしな話ではないか。全国をカバーするJRの鉄道に、どこか「中心」があるだろうか。全国の高速道路網の、どこがセンターなのか? もちろん、そんな意味ではない。物流センターとは、企業あるいは商品(群)にとっての、物流のハブなのだ。「ハブ&スポーク」の意味はご存じだろう。ハブはものの流れの集まる焦点であり、またそこから流れが出る中心である。つまり、モノが大量に・頻繁に出入りする施設をいう。そこにモノを在庫・保管し、そこから仕向先にモノを出荷する機能を持つ、施設。これが物流センターだ。モノを分配・配送する拠点。英語ではDistrib

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  • 見えないパワーシフト - 生産から販売へ | タイム・コンサルタントの日誌から

    '90年代のはじめ頃、私たちの社会に目に見えない地殻変動があった。それは、人口階層ならびに学歴階層の変化である。それらはもはや、底辺の層が厚く頂点に近づくほど数の減るピラミッド型の構造から外れてしまっていた。ところで戦後から高度成長期にかけての日企業を支えた組織体制は、じつは組織階層のピラミッドと人口・学歴のピラミッドの“三角形の相似則”を基に成り立つ、「終身雇用制・学歴制」だった。しかし、この相似則は'90年頃を境に成立しなくなったことを統計が示している。 にもかかわらず、企業社会は成果主義年俸制や派遣労働依存といった小手先の人件費対策で問題を繕おうとし、環境変化に応じて自らを変革することに失敗した。--これが、私たちの経済を長く覆う不調と不協和音の根源についての、わたしの推論の一つである。 関連エントリ:「組織のピラミッドはなぜ崩壊したか」 「組織のピラミッドはなぜ崩壊したか(2)

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  • 営業活動という名前のプロジェクト - そのリスクとリターンを考える | タイム・コンサルタントの日誌から

    プロジェクト型の事業はふつう、初期には費用を使って、成功するとリターンを得るというキャッシュフロー構造をしている。言いかえれば、最初に投資が必要で、完了時に回収する仕組みである。受注型プロジェクトでも、最初は人件費や外部コストがかかり、成功裏の完了すると支払を得るわけだから、時間的な構造は同じである(会計的には「投資」扱いにならないとか、一部の「前払金」があり得るなど、細かな差違はある)。 いうまでもなく、多くのプロジェクトは失敗のリスクをともなっている。すなわち、初期の投資を回収できずに終わる可能性が(大小はともあれ)存在する。いま、プロジェクトの初期投資額をC、成功時の収入をSとし、かつ途中で中断失敗するリスク確率をrとすると、プロジェクトの生み出す価値の期待値は、非常に単純化して言うならば (1 - r)S - C       (1) で表されることになる。これがプラスでなければ、そ

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  • 日本メーカの生き残る途 - 元ソニー取締役・金辰吉氏の講演から | タイム・コンサルタントの日誌から

    金辰吉氏と言えば、ソニー中村研究所専務、ソニー・グローバル生産革新部門長を歴任されたのち、独立して、現在は㈱ワークセルコンサルティング代表取締役を務められる著名な論客である。また、'90年代における日企業復活の原動力となった『セル生産方式』の命名者としても、よく知られている。その金氏が、先日の日経営工学会春季大会で「日メーカの生き残る途」と題した特別講演をされ、とても興味深い内容だったので、ここにその聞き書きを記しておきたい。 金氏とは以前、経営工学会の特別委員会で何度か同席させていただいたこともあるが、きわめて率直かつユーモアあふれる物言いをされる方だという印象がある。むろん、ここに記すことは私自身が聴衆として書きとったメモの内容であって、金氏の来の発表原稿や主張と差違があるとしたら、その責は私にある。 金氏の講演は、何枚かの新聞の切り抜きから始まった。まずは直近の経済新聞から、

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    nagaimichiko
    nagaimichiko 2010/10/25
    「日本の電機業界大手8社の利益の合計は、(なんと)ヤマダ電機1社の合計よりも低い」
  • タイム・コンサルタントの日誌から

    前回の記事「モダンPMへの誘い 〜 計画のSカーブは、実は2あり得る」 (2024-05-24)では、タイトルの通り、プロジェクト計画には最早ケースと最遅ケースの二つがありうることを説明した。より正確に言うと、最早と最遅の2ケースは理屈上可能な両極端を表しており、実際はその中間帯に、いくらでもバリエーションを取ることができる(ただし実務上は、たいがい最早ケースで計画を設定してしまう。そのよしあしについては後で論じよう)。 ところで、なぜ計画にこのような幅が生じるのか。それは、プロジェクトを構成するActivityの中に、余裕日数を持つものがあるからだ。前回の例で言えば、それは「ハード選定」と「ハード納品」の2つで、どちらも10日の余裕日数があった。というのも、並列して遂行している「詳細設計」「ソフト開発」の2つの方が、トータルで余計に日数がかかるからだった。まあ、IT開発系のプロジェクト

    タイム・コンサルタントの日誌から
  • 戦略シンドロームと改善病 | タイム・コンサルタントの日誌から

    もう何年も前になるが、「生産革新フォーラム」で診断士仲間と長野まで工場見学に行ったことがある。自動車関係の電装部品を作っている会社だった。そこではトヨタ系の指導を受けてジャスト・イン・タイム生産を心がけ、さまざまのカイゼンと工夫を製造現場でしていた。U字型レイアウトのセル生産ラインでは、女性工員が混流・一個流しの部品をてきぱきさばいていて、手際の良さに驚かされるとともに、歩幅や部品を取る手の位置まで最適化した機械配置に感心した。 その会社では、納入先からの指図はカンバンで受け取り、そして部品購入先への指示もまたカンバンで行う。工場ではカンバンを受け取ったら、それを指示棚に「差立て」する。棚は時間帯別になっていて、職長が順番にそれを実行していく。このとき、あえて同種の部品のカンバンは時間帯をばらして置いていく。4枚あったら、9時・11時・14時・16時、という風に置くのである。トヨタ生産方式

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    nagaimichiko
    nagaimichiko 2010/10/25
    「経営戦略というのは、企業におけるハイレベルな賭けであり、そこには勝機に関する仮説がある。その仮説を、組織構成員の皆が共有しているかどうかが鍵である。」
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