◇施設返還せず、有事に米軍使用 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題で、鳩山由紀夫首相が封印したはずの持論「常駐なき安保」構想をめぐる動きが水面下で続いている。首相が3月31日の党首討論で「腹案を用意している」と語ったことが憶測を呼び、首相の「腹案」は、「常駐なき安保」を普天間飛行場に適用した「常駐なき普天間」ではないかとの見方も浮上してきた。【「安保」取材班】 「腹案」発言から一夜明けた4月1日。外交問題に詳しい川上義博参院議員(民主党)の議員会館の事務所を一人の首相秘書官が訪れた。「首相の腹案を先生はご存じですか?」。秘書官でさえ首相の真意を測りかねて戸惑っている。 秘書官がこのタイミングで同氏を訪ねたのには理由がある。 3月17日午後、首相官邸。鳩山首相と面会した川上氏は「海兵隊はグアムに全面移転させる。名護市に造る代替基地などを空っぽにして自衛隊が管理し、有事になったら米軍