安倍晋三首相は2015年4月17日、沖縄県の翁長雄志知事と首相官邸で会談した。14年12月の翁長氏の知事就任後、安倍首相と会談するのは初めて。会談に同席した菅義偉官房長官は会談後の記者会見で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の辺野古沖(同県名護市)の移設問題について 「双方がそれぞれの考え方を説明し、率直な意見交換を行うことができた」 などと説明したが、「沖縄県側による受け入れ合意は、今でも生きているのか」といった問題については、沖縄側と歩み寄った様子は見られない。 2006年にV字滑走路に変更し、改めて閣議決定した 辺野古移設をめぐっては、1996年に日米が合意し、99年に稲嶺恵一知事、岸本建男名護市長が受け入れた。これを受けて政府は辺野古案を閣議決定している。政府はこの合意を根拠に移設作業を進めているが、沖縄県側からは「99年合意は生きていない」といった主張が相次いでいる。この理由は