昨年末にアマゾンから「Kindle」が発売され、国内の電子書籍リーダーも出揃った感がある。それに加え、「Kindle ダイレクト・パブリッシング」や、ブログ感覚で電子書籍を販売できる「パブー」といったサービスも始まり、誰でも気軽に、電子書籍を出版できる時代になった。それは、誰でも作家になれるし、編集者にもなれる。もっといえば個人が出版社になれるということだ。 ところで、死後50年を経ると、作家の著作権は切れる。「夏目漱石」や「太宰治」といった文豪の作品を、電子書籍を販売している各ストアが、無料で「販売」できるのはこのためだ。ただ、誰でも電子書籍を出版できる時代だからといって、これらの作品を有償で販売したとして、炎上こそすれ、まず売れやしないだろう。 それならば、新たな視点から作品を「編集」してみたらどうか。著作権の切れた作家の短編作品を集めたアンソロジーを販売する。「それからの坊ちゃん ~