日本における特有で偏ったSNSユーザーの性質、早く・安くを求めるクライアントの存在、作品の要素において「絵の上手さ」だけが持て囃される価値観の定着など、「トレパク」が誘発されてしまう根深い状況の数々が明かされた。 インタビュー中編では、「トレパク」と並んでイラストの著作権問題と密接に関わりを持つ「二次創作」の倫理と現在にも言及していく。二次創作は現代におけるポップカルチャーの発展にとって欠かせない文化でありながら、その扱いの特殊性から未だ理解されづらい部分も多い。 取材中に強い疑問も浮かんできた。中村佑介さんはなぜ、ここまで若手イラストレーターたちに向けて、真摯に(時に場を和ませてくれるけど)言葉を費やすのか。 筆者は「トレパク」問題をテーマにした記事を企画する中で、真っ先に中村佑介さんに話を聞くべきで、彼以上の適任はいないと確信していたが──ここで正直に告白すると、実際に取材を依頼すると
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