印刷 メール 「原発事故で捜索遅れた」 浪江町の遺族、賠償申し立て 関連トピックス 原子力発電所 東京電力 東日本大震災の津波で亡くなった福島県浪江町の住民の遺族333人が9日、総額52億7千万円を支払うよう東京電力に求め、原子力損害賠償紛争解決センター(原発ADR)に和解の仲介を申し立てた。東電福島第一原発事故のため捜索や救助が遅れ、精神的苦痛を受けたとして慰謝料を求めている。 浪江町では津波で181人が亡くなった。申立書によると、いずれも当時取り残され、事故の約1カ月後から始まった捜索で見つかったという。今回申し立てたのはそのうち164人の遺族。事故がなければ助かった人やもっと早く発見できた人がいたはずだ、と訴えている。 遺族らは東電への賠償などを求めるため、震災から1年後の今年3月11日、遺族会を発足させた。会長の叶谷守久さん(72)は妻、緋佐子さん(当時71)を亡くした。「東電は遺