扱われているトピックは国連分担金(第1章、第6章)、イラク戦争(第2章、第4章)、常任理事国入り問題(第3章)、拉致問題(第5章)。日本は分担金を恒常的に滞納しているうえに、(非常任)理事国には世界で最多の9回当選している。また日本の分担率増加の3分の2はアメリカの分担率を下げたことによるものである。にもかかわらず日本では「高額の分担金を払っている割に発言権がない」というイメージが定着してしまっている、という。そもそも「高額」といっても(2005年の場合)380億円ほどに過ぎないのだが。 このように、著者によれば、日本では政府の国連外交の実態がよく知られないまま外交が論じられているという。「隠している」といっても、本書ではいわゆる機密情報のリークなどに依存する記述は全くなく、公開された(多くは自宅に居ながらにして入手可能な)情報がベースである。したがってマスメディアの責任は非常に大きい。
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