高知県は10日、内閣府の検討会による南海トラフ巨大地震の推計結果を受け、新たな津波の浸水予測を公表した。黒潮町や土佐清水市では最大30メートル以上の深さの浸水が予想されるなど、沿岸部の全市町村が従来の被害想定を大幅に上回った。 2005年に作成した浸水予測を3月末公表の推計結果を踏まえて見直した。海岸堤防など防潮施設がないとの前提で試算している。 全国最大の34.4メートルの津波が考えられる黒潮町では、沿岸の一部地域で浸水が30メートルの深さに達し、町役場でも10.5メートルの浸水が予測された。 高知市では、05年の予測で浸水しないとされた市役所で1.5メートルの浸水が推定されるなど被害地域が大幅に拡大。南国市にある高知龍馬空港は従来の3倍の7.5メートルの浸水となり、空港全域に被害が及ぶと予想された。 【関連記事】 【旅】長崎・壱岐の旅 絢爛刺繍と海の王都 〔写真特集〕東日